OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

いまのスタンダードを作ったのは誰か

2024.05.01

こんにちは。みんなの花研ひろばです。

 

ある花き業界のイベントですれ違ったその人は紛れもなく桂由美さんでした。ご自身の見たいブースを自由に見て歩くためでしょうか、誰が付き人でいるわけでもなく、どなたかに荷物を持ってもらうわけでもなく、ひとりで歩くそのお姿は、すべてのことをご自身で責任をもって行うポリシーを表すものだったかもしれません。そして、世界にその名をとどろかせる桂さんは、実際にはとても小柄で柔らかい雰囲気を携えた人だなと思いました。メディアを通すとわからないものです。

 

さて、現在の切花業界の発展もまた、桂さんのご活躍に恩恵を受けていることに間違いないでしょう。

当時の結婚式のほとんどが和装だった1964年、日本で初めて西洋のウェディングドレス販売店を赤坂にオープン、「婚礼衣装の97%が着物。オーダーは1年で30人しかなかった」というこのころ、ウェディングドレスの素晴らしさを伝えるためにブライダルショーを開き、モデルに著名人も起用してイメージアップを図ったそうです。69年には全日本ブライダル協会を立ち上げ、西洋スタイルの結婚式に対応できる美容師や式場関係の育成にも力を入れたことが奏功し、いまでは多くの婚礼で西洋スタイルを採用しています。

こういう話は桂さんがご尽力されたことの一部に過ぎないのでしょうが、これだけでも桂さんの功績は十分に大きいことが分かります。

 

そして、桂由美さんのウェディングドレスが普及しなければ、欧米風のウェディングブーケも普及しなかったでしょうし、西洋スタイルの結婚式が定着してなければ、そもそも年間の結婚式のマーケットサイズがこれほど大きなものにはならなかったでしょう。現在の花のウェディングマーケットは、桂さんのお陰にほかなりません。

 

桂由美さん、小澤征爾さん、鳥山明さん、坂本龍一さん、大相撲の曙さんもそうかな、みなさんがトップランナーとして道を切り拓き、新しい日本文化のスタンダードを作った方のように思います。

今あるスタンダードは自然に生まれたのではなく、偉大なる先人がご努力の末に築き上げたものであることに気づかされます。

 

心よりご冥福をお祈り申し上げます。

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