OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

チューリップはクラウン咲きが増えたでしょうか・・・

2021.02.25

こんにちは。ボンソワール桐生です。

 

「クラウン咲き」と聞いて何を思い浮かべますか。

タレントさんの名前ではありません。クラウン早希さん・・・ではありません。

※クラウン早希さんというタレントさんはいらっしゃいません。いまのところ。

 

クラウン咲きとは、チューリップの花型の分類のひとつ。(※クラウン早希さんはいなくても、チューリップという名前のバンドがありましたね。いえいえ、ここでは花のチューリップの話です)

クラウン咲きとは、いろいろ参照しますと「王冠のような形」と書いてあります。現物を撮影したのでご覧ください。こちらが典型的なチューリップのクラウン咲きです。

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うーん、今や本物の王冠を見ることなんてめったにありませんからねえ。これを王冠のような形と言っていいのかどうか。ああそうだ、トランプ(カード)で確認できますね。そうします!

 

ん?手近にトランプがないなあ。ということで、王冠なのかはたまた水の雫が水面に落ちたときに撥ねてできる形状なのか、なかなかこの洒落た花型の表現に西洋との言語感覚の違いを感じるところです。いずれにしても横からみた形状を表現しているといっていいでしょう。

実際のところ、業界で話をするには、このような花型の違いについてのボキャブラリーが必要となりますので、みなさんたいがいは覚えます。花びらが多ければなんでも「八重咲き」ではなかなか済ませることができないところに、花文化の多様性とすばらしさを感じます。

 

さて、クラウン咲きですが、弊社のデータベースで大田花きの取扱本数を調べました。弊社では「ここほれわんわん」という花きの取引データベースを展開しておりまして、そこで花型なども含めた大田花きの流通本数や金額などの統計データを調べることができます。チューリップのクラウン咲きを調べたところ、2017年が年間約3.9万本の取扱、翌年が3千本の増加・・・、そして2020年は6万本台になりました。2020年はシェアでいうとチューリップの取引全体からみると2%未満ではありますが、感覚的に存在感が大きくなったように思います。

 

数量的に2021年のシェアが2%超えてくると、例えば街中の専門店さんの店頭でだれもが時々見かける頻度に上がりまして、花がお好きな人は必ず気が付くようになります。あれは何かしら、と。イノベーター理論でいうところのアーリーアダプター層までに情報がとどき、気づき、購入するようになるという現象です。ここから次は早いかもしれません。(あまり予想屋さんのような発言ですので、参考情報として)様々な品目で品種構成が変化するときに起こる現象ですが、チューリップのようなビッグで誰もが知るアイテムで起きるのは久しぶりのことではないでしょうか。生産されているみなさまは、今期のチューリップの消費行動に注目し、さまざま情報収集し、それから来期検討すべきかご判断されるといいと思います。

 

更に数年前からですが、球根が付いたものの流通も増えています。ヒヤシンスやチューリップ、アイリス、オオニソガラム、ムスカリ、サフランなど、球根を付けまま流通する商品で、大田市場の仲卸さんではこの春たくさん見かけましてとても増えた印象があります。ただシェアからすると一部の専門店さんのみに出回るくらいの数字です。しかし既に次の芽が出ているといっていいでしょう。

もう季節は春なのでマーケティングの芽をテーマにしてみました。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

 

よろしければ、フラワービジネスノート「DATA12切花成長分析マップ」でチューリップやその他の球根植物の、市場取引における成長ステージをご確認くださいませ。

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