OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

類似

2018.08.23

今日、外出のついでに外出先周辺の生花店さんを拝見して帰ってきました。

小一時間ほどで回れるトップブランドの5店(5社)と緑の憩いの公園を3つほど。トップブランドの生花店が集まっている地域のひとつといえるかもしれません。それぞれに個性があり、売り出し品目や得意とする販売方法が異なり、これはなかなか勉強になりました。

 

ひとつ驚いたのは、ある高級ブランドA店とZ店が(全く資本関係もないはずですが)、販売品のデザインや店内の装飾に使っている大きな花材まで、かなり類似していたことです。ルート上、先にA店に行ったのですが、Z店に行ったときは看板を確認するまでA店にテナントが変わったのかと思ったくらい酷似していました。(忘れていましたが、以前も同じ店で同様のことを思ったことを思い出しました。もしかすると小欄で言及したこともあったかもしれません)

 

デザイン業界では、あるいは作詞、作曲、著作、小説などの世界でも、意図的か否かに関わらず、結果的に類似してしまったということはよくあることでしょう。先駆のデザイン、作品を多く見て学び、その学びが自身のアウトプットに多かれ少なかれ反映されるのは普通のことと思います。

しかし今回の類似を拝見するに、印象としては意図的であったように思います。なかなかナイであろう尖がった品目の組み合わせ、展示方法だったからです。理由はわかりません。業務提携の可能性もありますが、それぞれのブランドの性質から、それも考えにくいと感じました。

 

 

デザインを守るという意味では、つい先週意匠登録の保護期間の延長(25年に)のニュースがあったばかりですが、週ごとに替わる生花店内のグランドデザインを法的に守るというのは現実的ではないでしょう。フローリストは独自のデザインをどのように守ればいいのか、課題を感じました。もしくはフローリストは守れないものとしてやむを得ないとみなしているのでしょうか。「技術」で守っていらっしゃる場合もあるでしょうが、全てとはいかないでしょう。

生花によるデザインもそれぞれに個性と工夫があり、ブランドを示す知的財産にもなるでしょうから、できれば法的に守れるといいなと思います。(訴訟の国アメリカではどのようになっているのでしょうか・・・)

生花店をラウンドすると、新しい課題や面白いことが見えてくるものです。

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