OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

復興応援いけばな展 増上寺にて

2025.10.02

こんにちは。花研の一研究員です。

朝晩はすっかり涼しくなりましたが、日中は夏日のような9月後半でした。これでは衣替えも進まない半袖だらけの私たちです。でもようやくそろそろですかね。秋物が恋しくなるころです。

 

さて、9月27ー28日第14回目の復興応援いけばな展が増上寺で開催されました。

『つなげよう花の心』プロジェクトが主催です。花を通した復興支援として、有志の華道家が中心となり毎年展示会を行い、同時に募金活動も行います。当初は東北の震災復興が目的でしたが、発生から10年以上経過した昨今は、毎年全国各地で激甚災害ともいえる大きな自然災害が発生していることから、東日本大震災の復興に限らず、復興支援対象を全国に広げて展示会を行っているそうです。

 

会場では、錚々たる華道家元先生たちの作品を一度に拝見することができるこのいけばな展には、毎年足を運んでいます。会場におかれた大作が素晴らしいのはさることながら、小さな作品にいけばなの技がピリッと効いていてかっこいいのです。生け花というのはその作品の大小にかかわらず、生ける方のスピリットが宿ていることを感じるものですね。

 

こちらはすごい!↓と感嘆した作品。

小ぶりな花瓶に大ぶりなエダモノが支えもなしに、絶妙なバランスで凛と立つ(塚越応駿 作)

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会場には海外の方も大勢お見えでした(写真右奥)。

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柔らかい線が本当に美しい (黄色クレマチス タングチカ系? 紫トリカブト)(伊藤庭花 作)

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小菊が主題ながら、ヒバのタメが効いている。「これかっこいい!」の溜息が漏れる逸品。(吉村華州 作)

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逆光でゴメンナサイ。ロウヤ柿と、シュウメイギクが使われた作品(塚越応駿 作)

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左奥にあるうねった枝は見たことがなく、何かと塚越さんに伺ってみると、なんと海藻(アラメ)を干したものなのだそうです。

山と海とを表現した出色の構成です。

はい、ここでお気づきでしょうか。いけ水の色が若干黄ばんでいます。

塚越さん曰く、「アラメの出汁が出ている」ということでした。洒落が効いていて、そこもまた素晴らしいですね。さすが塚越さん。恐れ入りました。

 

 

ほかにも多数の逸品があるのですが、私の理解力不足もあり、コメント付けられそうにありませんので、ここいらで御免あそばせ。

 

『フラワービジネスノート2026』には、さすがに「乾燥アラメ」の流通期は掲載されていませんが、切鉢併せて340品目の月別流通早見表を掲載しています。

このページのためだけにご購入いただく方もいらっしゃるほど重宝するみたいです。ありがたいことでございます。

マンスリーカレンダーは2025年10月から掲載しています。つまり、すぐご利用いただける!ということでございます。

2025

 

それではみなさま、ごきげんよう。

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