OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

夕立はどこへいった

2022.07.21

こんにちは。みんなの花研ひろばです。

 

梅雨が戻ったかのような最近のぐずついた天気には頭が痛いことでございます。

気づけば「夕立」ということばをあまり耳にしなくなったように思います。

そもそもシャワーのような雨がジャーッと降るのが夕方とも限りませんし、夕立に当てはまる現象がないからでしょう。

夕立とは?wikipediaによると(以下引用)

「夕立は、夏の午後から夕方にかけてよく見られる天気。激しいにわか雨を伴う。気象学的には驟雨、にわか雨、雷雨、集中豪雨といった現象にあたり、「夕立」という独立した現象があるわけではない。ただ、通常の驟雨などに比べて発生する時間帯などが特徴的で、一般的によく知られているため、日本では「夕立」という用語を気象学でも(特に天気予報で)用いる。」

(引用終了)

 

最近のひどい雨は、にわか雨という程度の雨でもなく、「集中豪雨」が持つ響きから想像する雨をはるかに超えているように思います。

代わりによく聞くのは、「線状降水帯が広がっています」とか天気図からロジカルに読み取って伝える力のある言葉だなと思います。気象庁によると、線状降水帯とは「警戒レベル相当情報を補足する解説情報。線状降水帯が発生すると、大雨災害発生の危険度が急激に高まることがあるため、心構えを一段高めていただくことを目的としてこの用語を使って警戒を呼び掛けているということです。」

 

確かに夕立では避難までしようという危機意識が高まりません。

それだけ、雨の降り方が激しくなるケースが多くなったというの現れなのかもしれません。

つまり、夕立という言葉を使わなくなったわけではなく、夕立のような現象が少なくなったということなのか、あるいはゲリラ豪雨や線状降水帯などの印象が強い言葉に反応して「夕立があるかも」という言葉に気を留めていないだけか、という可能性があるかなと思っていますが、いかがでしょうか。

 

夕立のようないつの間にか使わなくなった(聞かなくなった)「いつのまにかワード」。

花の業界でもあります。

いつのまにかワード、例えば「ピンピネラ」。最近すっかり聞かなくなりました。

小欄では以前ピンピネラについてこのようなことを書いていますが、今データを見るともっと以前から出荷データを確認することができません。

ピンピネラは、セリ科のレースフラワーに似た花で学名をPimpinella majorという淡いピンク色の花です。大田花きに出荷がないだけで、まだどこかでは流通しているかもしれないので、ピンピネラをいつのまにかフラワーに認定するのはちょっと尚早かもしれません。ガーデン用として鉢物は流通があるようです。いずれ、いつの間にか大田市場でも切花として復活したと小欄で紹介する日が来るかもしれません。

カスミソウの「花黒」という表現も、いつのまにか指し示す現象が変わったようです。

ほかにもあると思いますので、またいつのまにかフラワー、いつのまにかワードを思いついたらご紹介したいと思います。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

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