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農林水産省の花き作付け統計を見て、日本の花き生産の行方が頭をよぎった日の日記

2019.06.13

こんにちは。ボンジュール内藤です。

 

農林水産省大臣官房統計部から平成30年産花きの作付面積、及び出荷量が発表になりました。(5月16日付)

切花は作付面積1万4,170ha、出荷量は35億3,400万本、鉢物は作付面積1,605ha、出荷量は2億960万鉢でした。

切花の出荷量についていえば、これは生産ピークである1996年の61%に当たります。96年対比で22.2億本の減少ですが、22年で約22億本減少という、実に1年で1億本ずつ出荷量が減少している計算になります。

 

このペースでいくと、あと6年で96年の半分まで減少すると試算されます。あるいは、高齢化等で加速度的に減少していくとすると、6年かからないかもしれません。

消費も減少していますが、マーケットサイズが半減まではいかないとなると、不足分は輸入で補うようになると想定されます。すると、輸入されない品目(季節の草花や松、千両のような季節商材など)な品薄感が強まるものと思われます。

 

対策としては、花き生産者さん、あるいは花き以外の生産者さんであったとしても、季節指数が高く不足感が出そうな草花などの作付けをお願いしてみるということでしょうか。本業である生産品目の圃場の脇で、あるいは繁忙期が重ならないタイミングで、相性の良い品目があれば作付けをお願いして見るといいかもしれません。実際に、水稲との組み合わせで空いている時季に稲の苗床を使って花き生産に取り組まれていらっしゃるところもあります。

千両や松のような特殊な生産品目はなかなか「ちょっと作ってください」と言えませんから、これはなかなかハードルが高くなります。オランダの花き生産ビジネスがそうしているように、日本人が出資、指導して海外に生産地を作るということもアリかもしれません。ハードルが高いことには変わりありませんが、そうでない限りは代品を提案し、マーケットに受け入れられるように推進するか、あるいは代品を用意できない場合はアーティフィシャルになっていくということもやむを得ないでしょう。

 

マーケットは消費側の流行で変わりますが、生産側からも変わっていく可能性があるということですね。今回の作付け統計を拝見し、どのようなことが頭をよぎりました。

 

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6月14日(金)朝5時15分からNHKラジオ「マイあさ!」にて、旬の花をご紹介いたします。

業務中の方、移動中の方、ベッドの中にいらっしゃる方、それぞれいらっしゃると思いますが、もしご都合が合うようでございましたら聴取していただけると幸いです。

聴き逃された場合は「らじるらじる」の「聴き逃し」コーナーから聴取可能です。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

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