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ノルウェーの追悼式   赤いバラの理由(わけ)

2011.08.09

 以前、ノルウェーの弔いの花がなぜ赤いバラなのか、ところ変わればと書いたことがあったが、この理由を友人が教えてくれた。

 

理由を伺い、今更ながら知らなかったのは私だけかと恥ずかしくもなったが、もしかしたら私のように知らなかった人もいらっしゃるかもしれないので、以下に理由を書いておく。 

  

過日の追悼式で、市民が赤いバラを持ち寄っていた主な理由は、テロ犯のブレイビクがターゲットとしていたひとつがノルウェー最大の政党である労働党であり、この労働党のシンボルが「赤」であるからということらしい。

 どおりで赤いバラを敢えて胸に抱くようなシーンや空に掲げているところばかりが象徴的に撮影されているわけだ。

 
また、同時に赤バラは「愛」の象徴でもあり、黄色やピンクなど他の色のバラを持つこととは意味が違うという。なるほど、ここにヨーロッパの花言葉文化を見ることができる。
 
 
もちろん、北欧でも葬儀ではバラに限らず白い花をよく使うということだが、そこにルールはなく、やはりスウェーデンの花屋さんで葬儀花を見せてもらったように、故人が好きだった花を使うこと、あるいはその時の旬の花を使うということが一般的のようだ。
 
また、葬儀の時には教会で棺の上に赤か白のバラを置いて別れを告げる儀式もある。これは私たち日本人の文化でも似たような儀式を行うが、その時の花はバラとは限らないという点は文化の違いであろう。
 
弔いの花というのは北欧では特に決まった花があるわけではなく、その時の状況や世代、地域や信条などによってもかわってくるということだった。
ということでまとめると、ノルウェーの弔いの花が赤いバラということではなく、今回の忌まわしい事件の状況から、弔いの花に使われいたのが赤いバラだったというわけである。
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