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線虫ニュース!

2015.03.12

 

本日のニュースで、なんと九州大学が線虫を使って尿一滴からがん細胞を検出する技術を開発したことを知りました。診断の正確性、驚異の95.8%。がん検診では見つからないほどの早期のがんですらも見つかるのだとか。従来の血液を調べる腫瘍マーカーでは16.2-25%のところ、線虫検査では95.8%ですから、一見アナログ手法に見えながらもどれほど精度の高い検査方法であるかに驚かされます。

 

しくみとしては、犬と同等の嗅覚を持つ線虫が、がん細胞が放つ特有の臭いが好きで集まってくるのだとか。健常者の尿には集まってきません。しかも早期であっても、がん細胞には反応するのだそうです。明日の新聞にでも載るでしょうから、ぜひ記事をご覧になってみてください。

 

日本人の死亡原因で40代から80代までの1位はガンです。30代では2位、20代では3位。(ちなみに20代、30代の一位は自殺。・・・以上、厚生労働省)

がんの早期発見を実現できれば、ガンによる死亡率はぐんと低くすることができるでしょう。1日も早く実用化してほしいところですし、企業や市町村の健康診断でも積極的に取り入れていただきたいと願います。尿1滴で検出できるという手軽さ、副作用の心配もなく、何しろ検査費用が格段に安い。

人間都合の話に過ぎませんが、例えば農業生産でいえば従来害虫扱いで見つかれば殺されるばかりの運命だった線虫が、一晩でほかの分野において人類の救世主扱いに・・・なんて、まるでシンデレラかチェコのアルフォンス・ミュシャか。

 

やはり生成化育、人類・社会は一歩一歩良い方向に向かっているのだなと実感するニュースです。

世の中、歩みが遅いのはアタクシだけで、日進月歩なんですね。長生きすることに執着はないつもりですが、それでも世の中がどのように進化していくのか、少しでも長い間見続けることはひとつの楽しみと言えるかもしれません。また、人類のためになることを開発する側に立てることは、さらに素晴らしいことだと思います。

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