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ソクラテスはドクニンジンで処刑された

2026.04.28

こんにちは。みんなの花研ひろばです。

昨日、4月27日は「世界哲学の日」でした。

なぜ哲学の日かというと、西洋哲学の父と呼ばれたソクラテスが紀元前399年に処刑された日とされているからなのだそうです。

処刑といっても「賜死(しし)」といって、「君主や主君が臣下、特に貴人に対して自殺を命じる死刑の一種」だったそうです。ソクラテスの場合は、古代アテネの市民からなる陪審員(裁判官)に自死を命じられました。その後、明確な逃亡の機会があったにもかかわらず、あえて刑を受け入れる選択をしました。

しかし、賜死実行日が4月27日というのは俗説で、実際には日付の特定はされていないようです。推定2月から3月とされているようですが、俗説の4月27日ソクラテス死亡日にちなみこの日が「世界哲学の日」とされているのだとか。ソクラテスの処刑判決に至った理由は検索してくださいませ。

 

さて、紀元前の古代ギリシャの処刑方法ってどんな感じだったのかと思い調べたら服毒だと。当時は毒を使うのが一般的だったのだそうです。

紀元前の毒と言えば、きっと何か植物が使われているはずと思い、何の植物か調べてみました。

 

調べてみたらドクニンジンなのだそうです。

ドクニンジンとはヨーロッパ原産のセリ科の植物で学名をConium maculatum L.(コニウム・マクラタム)。

厚生労働省でも強毒に指定されています。

 

ドクニンジンをどうしたかというと、その絞り汁を一気に飲み干したのだそうです。ドクニンジンのどこの部分を絞ったのかはわかりませんが、この植物は全草(葉、茎、根、花、果実、種子)が有毒です。

毒人参の絞り汁を迷うことなく落ち着いた様子で、お茶を飲むかのように杯をあおり、その後しばらく部屋を歩き回って毒が体全体に回るのを静かに待ったとされています。歩き回っていたものの、足が重くなってきたため横になります。すると、下半身から徐々に麻痺が始まり、冷たくなっていく感覚が上半身に広がり、最後は心臓に達して息を引き取ったと記録に残っているようです。刑に服するソクラテスの様子を想像するだけで気の毒になってしまいます。

ああ恐ろしきかな、ドクニンジン!☠☠☠

 

ちなみに、ドクニンジンは卸売市場では取引はありません。卸売市場以外でも一般的にドクニンジンそのものが食用や園芸用として販売されることはありません。

同じセリ科の植物で、似たような白い花をつけるレースフラワーは花き市場でも人気アイテムです。しかし、レースフラワーにはドクニンジンのような強い毒性はありません。分類は、ドクニンジンがセリ科ドクニンジン属であるのにたいし、レースフラワーはドクニンジン属でもドクゼリ属でもなく、セリ科ドクゼリモドキ属で、「モドキ」が付きます。

 

それにしても、植物が持つ毒の恐ろしさ以上に心に残るのは、ソクラテスの最期の雄姿です。自らの信念を曲げず、与えられた運命を取り乱すことなく受け入れたその姿は、「どう生きるか」を問い続けた哲学者としての矜持そのものだったと言えるかもしれません。私たちもまた日々の仕事や生活の中で、1日にいくつもの小さな選択を重ねます。その選択では、各自の小さな“哲学”を問われているのではないでしょうか。そしてその哲学の積み重ねこそが、その人の人生を築いていくように思いました。

4月27日の哲学の日にソクラテスの最期からちょっとだけ思ったことを紹介しました。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

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