花研コーヒーブレイク
ある植物の物語
2025.05.27
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
本日もお越しくださってありがとうございます。
さて、早速ですがクイズです。私(植物)は何でしょう。
●「私」は、花き市場にたくさん流通するわけではありませんが、極まれにフラワーデザインで使われることがあります。
●私の和名は「ミドリハナヤサイ」(緑花椰菜)とか「メハナヤサイ」(芽花椰菜)といいます。
●多くの場合、「私」はスーパーマーケットで販売されています。ドラゴンボールに登場するキャラクターに、「私」に因んでつけられた名前があります。
●野菜の中でも「私」はタンパク質を多く含み、また糖質が低いため、糖質制限中の方や筋トレ中の方にも人気です。
●人気の野菜ではありますが、アメリカの元大統領ジョージ・H・W・ブッシュ(お父さんの方)が私を大嫌い!」と公言したことで、「私」は大統領専用機の食事のメニューから外されてしまいました。それを見かねて、「私」の生みの親たち(生産者さん)たちが、ブッシュ元大統領に大量に私を送ったそうです。
でも、オバマ元大統領には好きと言ってもらえました♡
●多くの人に「花蕾(からい)」とよばれるツボミにあたる部分を食されます。
・・・この辺りでピンときた方も多いかも・・・
●「私」は記憶にないのですが、古代ローマではすでに栽培されていたそうです。
●キャベツなどの原種であるヤセイカンラン(Brassica oleracea)から生まれた野菜で、イタリアで品種改良が行われ、現在の形態になりました。その名の通り、学名をBassica oleracea L. var italica(イタリカ)といいます。
●日本では、明治時代初期に観賞用として導入されましたが、長い間一般的な栽培は広まりませんでした。でも、1960年以降に影響かが注目され、じわじわと人気が出てきて、ついに2026年度から「指定野菜」に格上げされることが決定しました。指定野菜とは、国民の食生活にとって重要と認められた野菜で、ジャガイモ以来約50年ぶりの新加入となります。
はい、もうお分かりですね。
「私」は「ブロッコリー」です。
花き市場で取り扱われるのは、普通のブロッコリーもありますが、カリフラワーとの交配種であるロマネスコを一時期よくご出荷いただきまして、ずいぶん前のことではありますがフラワー・オブ・ザ・イヤーOTAを受賞されたこともありました。
少し茎が長く、頭(花蕾の部分)の小さめの品種を千葉の生産者さんからご出荷いただいていましたが、今はどうでしょうか。
こうしてみると、一つの植物に物語あり。ブロッコリーにも苦難の時代(?)があり、まさにブロッコリー物語という感じです。最近はブロッコリーの店頭価格も下がってきて、とてもリーズナブル。スーパーに行くたびに、ブロッコリーが気になって仕方ない花研ブロガー2号なのでした。
それではみなさま、ごきげんよう。