OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

休日の癒し「綾瀬市営ローズガーデン」

2025.05.19

花研の一研究員です。

 

そう、休日にはNHK-Eテレの『趣味の園芸』が欠かせません。

いつも新たな発見があります。今回その番組で紹介されていた「綾瀬市営ローズガーデン」に早速足を運んできましたので、その魅力をお伝えします。

綾瀬市は、町田インターから厚木方面へ約10kmほど下道を進んだ場所に位置しています。この市営公園内にあるローズガーデンが、最近リニューアルされたとのこと。

👉 綾瀬市公式ホームページはこちら

 

ガーデン内は複数のテーマエリアに分かれており、それぞれがユニークな世界観で彩られています。

  • 秘密の花園風エリア:バラのトンネルを抜けると広がるバラ畑。フォトスポットにぴったりで、まるで物語の中に迷い込んだかのようです。

  • トロピカルガーデン:耐暑性の高いバラと夏の植物が共演。強烈な陽射しにも負けない生命力が印象的で、「夏を諦めない」ガーデンデザインが魅力です。

  • オセアニアガーデン:南半球の植物と藤色のバラが織りなす異国情緒。ドライでカラフルな雰囲気がオセアニアらしさを感じさせます。

  • ドライガーデン:サボテンやアリウムシュペルティなど乾燥地帯の植物を組み合わせたエリア。独特の荒野感が新鮮です。

  • 和風ガーデン:伝統的な日本建築と古典園芸植物が調和。ノバラなども取り入れられ、静かで落ち着いた美しさが漂います。

テーマごとのエリア構成は、インテリアデザインの「基本七種」(町田ひろ子先生による分類)を思わせ、メリハリがありとてもユニークです。単にバラを並べるのではなく、季節ごとの変化を楽しめる工夫も随所に感じられます。

 

このローズガーデンで特に印象に残ったのは、次の3つです。

グラミネ素材(イネ科植物)として「麦」を活用
初夏には「麦秋」と呼ばれる黄金色の麦畑が広がり、季節の移ろいを感じさせます。「麦秋」という言葉、どこか風情がありますよね。ちなみに、中島みゆきさんもこの言葉を歌にしています。

くすみカラーとスターチスの植栽
トレンドのくすんだ色合いの花々とスターチスの組み合わせが絶妙。やわらかな色彩がガーデン全体に落ち着きを与えています。

③ペルシカ系のバラが豊富
中央が濃い色合いの「ブロッチ」が特徴のペルシカ系バラが目を引きました。比較的最近、京成バラ園芸のカタログで紹介されるようになったこの品種が、ガーデンでこれだけ多く植栽されているのは珍しいです。四季咲きで強健、つる性で自然に絡み合う姿は、今の「縦トレンド」や「ナチュラルガーデン」の流行にもマッチしています。

こんなにもガーデンの植栽に使われたのは初ではないでしょうか。半八重で花の中心が濃い色合いの系統で強健で四季咲き、つる性で伸びて絡まる感じが何か昨今の縦トレンドやナチュラルなトレンドを体現している感じ。

 

訪問のおすすめ時期は、ガーデンの見ごろは5月中旬から6月上旬。初夏の陽射しの中で輝くバラが特に美しいですが、暑い季節にも楽しめる工夫が施されていますので、いつ訪れてもその季節ならではの魅力が感じられるはずです。

 

ほんの一部ですが、写真でご紹介まで。

📸 秘密の花園風のトンネル

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📸 麦秋を感じるグラミネ素材(麦)
「麦秋」とは、6月頃に収穫期を迎え黄金色に輝く麦畑を表す季語です。どこか心に響く言葉ですよね。

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📸 トロピカルガーデン:夏の花とトロピカルカラーのバラ
力強く鮮やかな色彩が夏らしさを演出。

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📸 和風ガーデン:灯籠と金明竹、古典園芸植物が調和
赤いバラとの対比が美しく、どこか昭和レトロな雰囲気も。

 

 

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📸 ペルシカ系バラ:エキゾチックで印象的なブロッチ
半八重で中央が濃い色。ガーデンでも目を引く存在感があります。

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ガーデン巡りはその場所ごとのデザインやテーマ、季節の移ろいを感じられるのが醍醐味。綾瀬市営ローズガーデンも、季節ごとに異なる表情を楽しめる魅力的なスポットです。

 

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最後にお知らせです。

株式会社大田花きのホームページ内「産地ウンチク探検隊!」コーナーを更新いたしました。

最新号は千葉県館山市のヤマキ花卉園様(ヒマワリ)です。

よろしければ、こちらからご覧くださいませ。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

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