花研コーヒーブレイク
花に触れると、人はどう変わるのか──花いけブートキャンプを見て考えたこと
2026.02.23
花研の一研究員です。
花業界の大定番イベントの一つといえば、花いけバトル(一般社団法人 花いけジャパンプロジェクト提供)ですね。その場で瞬時に作品をつくり勝負しあうイベント。いつみてもハラハラドキドキしますね。さて、その花いけバトルからのスピンアウト企画と言ってよいのかもしれませんが、『花いけの会+昴 はる』というイベントが開催されました。(2月22日から23日 渋谷区ヒルサイドテラス ギャラリーウエストにて)今回の企画は、花き業界での経験が比較的短い方々が「ブートキャンプ」と呼ばれる短期集中型ワークショップに参加し、作品を制作するというもの。花いけバトルの“瞬発力勝負”とは異なり、今回はじっくり時間をかけて作品を作り、ギャラリーに展示し、自ら来場者に説明する——創作・展示・伝達までを含む、より総合的なイベントです。日曜日、日本中が暖かい一日でしたね、ギャラリー周辺は散歩の方が多く行き交っていました。チラシを配る若い参加者の姿に誘われて、ふらりと立ち寄る一般の来場者が多かったのが印象的です。展示された作品はいずれも、季節感と躍動感に満ちた枝物が効果的に用いられていました。参加者自ら仕入れた花材も加わり、個性のある表現が随所に見られました。テーマが「はる=春」と聞くと淡い春色が中心かと思いきや、意外にも多様でした。ダークカラーの染めが入った重厚な黄色のチューリップ、真紅でシャギーな花弁が特徴的なチューリップなど、きっとご自身の意気込みなのでしょう、そうした自己表現するところにも重心が置かれた作品も多数ありました。
枝物も、ウンリュウの芽吹き、コデマリ、ボケ、マグノリアなど、この季節にしか扱えない素材が揃い、作品の構造を支えつつも強い存在感を放っていました。大きな枝物は器に固定されておらず、枝同士が支え合うことで緊張感を保っており、その即興性と構造美に惹きつけられました。作品制作をした本人に話を伺いましたら、「普段の仕事とは異なる発想や構成に挑戦した」という声が多く、日常業務の枠組みから意識を解き放つ効果をなんとなくですが感じました。
フローリストが日々提供しているのは“サービス”であり、花を用いた創作はアートの領域に位置づけられるのだと思います。花や緑に接することでストレスが下がるということは一般に言われることです、今回のようにそこに創作活動がどっと加わると更に脳の報酬系も刺激されてとっても前向きになるのではないかしら・・・。一般の方にとっても花や緑を使った手を動かす創作活動は心を整わせ、やるぞーという気持ちを高めることにつながるのではないかと思いました。
ワタシも見ているだけで報酬系が刺激されたのかしら・・・、この日は結局10kmぐらい散歩しちゃっていましたよ。
ということで花と人について、少し考えてみました。
おまけ、西郷山公園にて 見事な河津桜 満開でした。













