花研コーヒーブレイク
『染め戦國時代』到来
2025.12.18
こんにちは。さすらいの研究員です。(あれ、研究員って何人いんだっけ??)
年末で、ありがたいことに各社様からカレンダーを頂戴します。なかでも小売店様からいただくカレンダーは「花のデザイン12か月」が多く、トレンド分析に興味深く拝見します。ページをめくりながらデザインに目を凝らしていると、カラーリングされたフルブルームマムやカーネーション、ファレノプシス、ガーベラなどが、実に効果的に使われている作品にしばしば出合います。
染めアイテムが増えてきたことは言うまでもありませんが、カレンダーに掲載される洗練された作品に使われている様子を見ると、もはや“染めのこのアイテムでなくてはならない”という、唯一無二の存在を確立したものも多いように思います。
もちろん、カレンダーを拝見するまでもなく、その活況ぶりを見てとることができます。
例えば先日大田市場に展示されていた輸入の染めカーネーション。青、紫、黄色はわかります。そこにしれ~っと一緒に佇む、赤やピンクに染められたカーネーション。
カーネーションなら赤とかピンクの品種は、隙間のないくらいめちゃくちゃ揃い組でしょう。そこにあえて染めの品種を入れてくるわけですから、これはまさに戦国ですよ。フレッシュのピンクよりも染めのピンクがいいと選ばれるデザイナーさんがいらっしゃるのでしょう。そして、染めの中でも微妙な色の違いがあり、それぞれにマーケットの中でせめぎ合っているように思います。
染めが新しいステージを迎え、今はもはや『戦國時代』の到来といっても過言ではないでしょう。日進月歩な切り花業界、楽しいものです。
ちなみに、『染め戦國時代』と言ったのはうちの所長K氏ですが、「國」という旧字であることがポイントなのだそうです。今回はそのこだわりに敬意を表し、このブログでも旧字を採用しました。
K氏に「なぜですか?」と聞いたら、にんまりと笑い足音も立てずどこかに消えてしまいました。
それではみなさま、ごきげんよう。










