OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

廃棄される花瓶から考える 花き消費の動向

2024.04.24

花研の一構成員です。

とある日の朝、缶や瓶をごみ集積所に出しに行きますと、そこには小さな15cmほどの花瓶が捨ててありました。薄くピンク色のガラス製で、見た感じ新しい。さほど時間も経っていないようです。付近で引っ越しもありましたが、他にまとめて出されたガラス製品もなく、これだけが半透明の袋に入ってぽつんと。

 

勝手に推理をしてみますと、これを廃棄した人はつい最近花を飾ろうと思って花瓶を買ったものの、使わなくなり花瓶を捨ててしまったのではないかと。花瓶は綺麗でしたからしまってあったのかもしれません。捨てられたといっても花瓶は倒れてはおらず、アスファルトに立って置かれていました。大変律儀なごみの出し方です。

都内30歳台の独り住まいの会社員。コロナ禍で在宅勤務が定着していたもののコロナもインフルエンザ並みの5類となり、すっかり下火に。逆に顧客周りなどの外出を伴う出勤が復活し、平日はそうそう自宅におらず、買った花瓶をしまい込んでいた。暑くなってきたのであちこち入れ替えを週末に始めたところ、使っていなかった花瓶に気が付いた。几帳面な性格でミニマリストであったので捨てててしまっと、人物像の妄想を膨らませてみました。

と、ここでプロファイリング終了。

 

いずれにしても、わたしの妄想のように、つい最近花き消費を始め生活に一時定着していたものの、何かのきっかけでまた花きを購入しなくなったという、いわゆる離反に相当する方々が一定数いらっしゃるのではないかと想像します。

 

変化発生のポイントとしては、在宅時間かと思います。家にいる時間が減ると管理もできないし、鑑賞時間も短くなるので花の購買意欲が薄れる、一方在宅時間が長いと比較的購入する傾向にあるのではないでしょうか。在宅時間をキーファクターとして花きの販売を考えてもいいかもしれません。

 

私たちの一日の時間の使い方についてはいくつもの調査データがありますが、時系列で大規模調査を行っているデータといえばNHKの「国民生活時間調査」。

5年ごとに調査され、最新が2020年。まさにコロナ禍のデータです。在宅時間が長くなってWEB動画の視聴なども増えていますが、家事をする時間も増えています。とりわけ男性がそうです。家事と在宅時間と花とこの三軸で考えると、フライパンの売り場と花売り場には相性があるかもしれませんと仮説を立ててみました。

 

いかがでしょうか。東京都大田区で廃棄された花瓶から、お届けしました。

※(NHKのデータは検証していないので確認が必要)

それではみなさま、ごきげんよう。

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