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bio-adaptation(バイオアダプテイション)

2024.01.10

こんにちは。みんなの花研ひろばです。

海外のメルマガFloral Dailyはいつも勉強になります。

 

今回はこちらの記事。「昆虫の数が減少するにつれて、花は自家受粉するように進化する」ってタイトル。

 

ある研究者によれば、パリ郊外に咲くパンジーについて調べたところ、20~30年前に比べて花粉媒介者(つまりここでは昆虫のこと)が減ったことによって、花も以前に比べて小さくなり、蜜の量も減ったと。そして自家受粉率が1990年代以来27%増加したというのです。

 

つっこみどころがちょいちょいあるような気もしますが、直観的にはそういう方向にあるというのも理解できます。何百万年もの共進化を経て形成されてきたものではありますが、環境の変化を受けて他力本願よりも自家受粉の機能強化に向けて進化していく。その過程で不要な機能が縮小するということでしょうか。

 

しかし、そんなに急に進化するものなのかとも思います。文中のevolution/ evolveをどう解釈するかですが、「進化」よりも「発達」か「変化」「適応」くらいの感覚でしょうか。環境に適応できる種類が残っていることと、進化するという現象とが混同してしいまっているような気もします。進化とは遺伝子から違うのですが、本当の意味で進化するには一般的には何万年もかかることでしょう。適応というのは今ある遺伝子の範囲内でのことです。

 

そもそも環境保護急進派の多いEUならではの論文で、その論文をややセンセーショナルに扱うメディア戦法かもしれませんが、実際に環境や社会の持続性が重視されているのは日本も同じです。とはいえ、進化(evolution)と言い切るよりはbio-adaptaiton(バイオアダプテイション、生物学的な適応)とかbiological adaptationくらいがいいかもと思います。「適応(adaptation)」ですよ。適応したものが生き残るわけです。

 

オリジナルの記事はこちら。

 

あれま、日本語版でcourrier japonに掲載されました。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

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