花研コーヒーブレイク
チョコとミントのひんやり小話
2025.06.20
こんにちは、ゲストブロガーのリコペルシカムです!
梅雨に入り、じめっと汗ばむ季節になってきましたね。こんなときはさっぱりしたアイスが食べたくなります。
アイスといえば、サーティワンアイスクリームで今年5月22日から6月22日の1か月間、木・金・土・日曜日限定で、トリプル(=トリプルポップ、好きなアイスクリームを3スクープ選べる)メニューを注文すると、最大10個まで1スクープまで100円で追加できるよくばりフェスが開催されています。
このフェスは昨年に引き続き、開催されているのですが、昨年は10個全部を不人気フレーバーとして囁かれる大納言あずきやチョコレートミントで埋めたりする愛好家の方をX(旧twitter)で見かけました。
チョコミントは「歯磨き粉の味がする」「色が毒々しい」などと言われ、苦手とする方も多いフレーバーですが、日本では初めてチョコミントアイスを販売したのは1974年、目黒のサーティワンアイスクリーム1号店だそうです。
さらに歴史を遡ると、チョコレートは16世紀頃の大航海時代にカカオ豆を栽培していた中南米からスペインにもたらされ、ヨーロッパから世界各地に広まったとされています。当時チョコレートは薬のように飲料として服用されており、スパイスやハーブなどが混ぜられていました。その中の一つとして、ミントと混ぜて味を整えたのが始まりではないかといわれています。
現代でもミントはハーブティーや料理など、幅広く食用として用いられていますが、古くからは料理だけでなく薬としても用いられてきたそうです。古代ギリシャ・ローマ時代から、消化不良や疲労回復などに効果があるとされ、薬として用いられていました。
実はミントは大きく分けて2種類、ペパーミント系とスペアミント系に分けられ、それぞれ得られる効果も違うんですって。
ペパーミント系は香り成分にメントールが多く含まれ、整腸作用、消化促進、冷却・鎮静作用があるとされています。ミントといわれて思い出すあのスーッとした香りはメントールによるもので、リフレッシュ効果もあるとされています。折しも今日6月20日は、ペパーミントデーなのです!
スペアミント系の香り成分にはメントールはあまり含まれておらず、清涼感は控えめ。甘さのある爽やかな香りが特徴です。代わりにカルボンという成分が多く含まれており、このカルボンには痰の切れをよくしたり、気分をリラックスさせる効果があるとされています。
ミントの種類によって得られる効果が違うんですね〜。お好みや用途でミントを選んで育ててみるのも楽しそうです!このほかにもミントにはいろいろ効果が期待できるようなので、これからの暑い夏をミントで乗り切ってみませんか。
★あとがき
このブログを書くにあたり、ミントについて色々調べてみました。料理本に出てくるミントはスペアミントが多く、ヨーロッパではペパーミントよりスペアミントの方が主流なのだとか。サーティワンアイスクリームのチョコミントは、ペパーミントとスペアミントどちらが使われているんでしょうね。
ちなみに私はアイスなら王道のバニラ味が好きです。チョコミント好きのみなさま、ごめんなさい。
【参考文献】
『ミントのチカラ』NHK出版編 NHK出版
『香りの科学』平山令明著 講談社
『チョコレートで読み解く世界史』増田ユリヤ著 株式会社ポプラ社
『西洋中世ハーブ事典』マーガレット・B・フリーマン著 遠山茂樹訳 株式会社八坂書房
『チョコレート 完備な宝石の光と影』モート・ローゼンブラム著 小梨直訳 株式会社河出書房新社