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11月どうする?

2023.06.19

こんにちは。みんなの花研ひろばです。

「フラワービジネスノート2024」を作成する過程で、いろいろと調べることがありまして、ついでながら家計調査の切花で月別に支出金額を見てみました。

とりあえず2011年から最新の2022年まで、月別の支出金額を多い順に上からランキングしてみますと、このようになりました↓

 

(1年ごとに月別の切花支出金額の多い順に並べ替え。例えば2011年は12月が最も多く、6月が最も少なかった)

monthly

 

こう見ますと、直近12年間において上位2位は8月と12月に独占されています。

さらに上位3位は、2011年を除き3月、8月、12月に独占されています。個人需要においては、3月のお彼岸、年度末需要、8月のお盆、12月の年末年始の需要が大きいということですね。切花の個人消費は、現在においても日本で1,000年以上も続くお盆お彼岸などの伝統文化に支えられているといっていいでしょう。

さらに5位は毎年5月が譲りません。5月が不動の“5番”バッター。6位は4月と7月のどちらか、7位は2020年(コロナ元年)と2022年を除いては4月か7月ですから、トータル1位から7位まではなかなか入れ替えが難しいくらい消費月は決まってということを消費側のデータから見て取ることができます。

 

では、何月の消費が少ないのか。これは生花小売店さんに聞けば家計調査を見るまでもなくすぐにわかることで、どちらの生花店さんでもほぼ同じだと思います。しかし家計調査から見て、あえて10-12位を書き出してみました。こんなふうになります。

monthly3

 

12年間で2021年を除き10-12位に常にランクインしていたのは11月だったのです。

上位にランクインしている月ほどポイントが高いポイント制で12年分を独自計算してみますと、11月がダントツで最下位・・・次に低いのが1月でした。次に低いのが2月、僅差で6月と続きます。2月は通常28日しかないとはいえ、いまや積年のフラワーバレンタインの活動が奏功してか、最下位競争から確実に脱出したと言えます。

今後は11月の需要の底上げをいかに行っていくかが一つ焦点になってくるかもしれません。

 

とはいえ11月は結婚式のハイシーズン。10-11月といえば年間で結婚式場の売上が最も多いときで、ウェディング装飾と店売りの両方の業務を手掛けていらっしゃる方にとっては、忙しすぎて11月は物日ができたとしても対応が難しいくらいかもしれません。

 

一方で、店売りのみの業態の方にとっては11月の消費が底上げされれば、年間売上の平準化に近づきますね。色々とアイデアを工夫お客様に生花売り場にお越しいただきたいものです。しかし、本当に生花店さんが11月の小売りをどうにかしたいと思っているかどうかはわかりません。12月に向けた仕込みもあるでしょうし、このままでいいと思っているかもしれません。そのようなことをさておいて・・・ではありますが、なにか11月にお客様に足を運んでいただけそうなアイデアはないか考えてみたいと思います。

それではみなさま、ごきげんよう。

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