OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

夏の終わりにツクツクボウシとフラオタ選考

2021.09.13

こんにちは。ボンソワール桐生です。

夏の終わりはツクツクボウシ。ツクツクボウシが夏の終わりをお知らせします。(クリックすると動画のダウンロードが始まります。)8月29日頃、大田区の某公園にて撮影。

 

さて、ツクツクボウシが夏の終わりをお知らせするころ、花研では花き業界の一定の指針を指し示すフラワー・オブ・ザ・イヤーの選考作業に入ります。

そもそもこれはコンテストとか品評会というものとは一線を画す評価制度です。では一体なんなのだー!とお叱りを受けることもありますので、簡単にご説明申し上げます。

 

フラワー・オブ・ザ・イヤーOTA(以下、略してフラオタ・・・「結構な略し具合ですね」と某全国一般紙の記者さんに褒められました。褒められた?)は、品質と統計の両方の点から評価されるものです。

まず、大田花きにご出荷いただいた商品の過去5年のデータを使って、本数金額の増減率を計算します。ご出荷者様別にすべての品種がこのデータ抽出に該当します。本数金額ともにある一定のレベルで増加傾向にあると判定された場合に、一次審査合格として、二次審査にコマを進めます。この時点で今期コンテスト用の大本となるご出荷データ、生産者別品目品種別データの行数が約7万行ありました(この時点ですでに3分の1ほどに絞られています)。つまり、大賞となるフラオタ優秀賞が1点だけ選ばれるとするなら7万分の1、0.001429%です。

統計データでふるいにかけますので、一次審査→二次→三次と進むに従いデータは絞られ、およそ引き合いの強い商品の傾向が見てとれるようになります。三次データだけみてもわかりませんし、一次選考データだけでもわかりません。絞れらる推移状況と最終的に本選に残った商品そして選ばれた商品と全体をみてこそだと思います。

 

データはデータでしかないので、何故こういう傾向となるのか、解説が必要です。社会動向を反映したものか、花き業界特有の現象なのか、これを説明することがトレンド分析と言えます。ということでひとまず基データの抽出が終わり、それが7万行あったというお知らせでした。

 

この絞り込まれたデータからさらに大田花き営業本部によってノミネートリストを作成し、最終段階として大田花きの買参人さまによるご投票で選考されます。

この評価制度は極めて客観性が高く、品質の評価ばかりではなく流通の観点から総合的に評価される制度であることをぜひご理解いただけますと幸いです。

 

本年のフラワー・オブ・ザ・イヤーOTAの授賞式は12月3日金曜日を予定しております。皆様どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。

 

フラワー・オブ・ザ・イヤーOTA2021の結果はフラワービジネスノート2022にも分析とともに紹介されています。

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