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<再>農研機構広報誌「NARO」No.19がすごい☆

2021.04.23

こんにちは。泥油育子です。

 

日本が誇る農業生産技術の研究開発で最高機関である農研機構。

英語でNational Agriculture and Food Research Organizationということから、イニシャルレターをとって「 NARO」。そのNAROがそのまま広報誌名に採用されています。

農研機構の広報誌最新号「NARO」No.19の特集は「花き研究の現在」をテーマに、花きに関する最新の研究について紹介されています。

先週末に小欄で少しご紹介させていただきましたが、改めまして。

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特集1は「花の魅力を高める研究」。花き遺伝育種研究領域品質育種ユニット、ユニット長の小野崎隆先生の研究が華やかなダリアとともに紹介されていています。

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以前小欄でもご紹介いたしましたが、優れた日持ちのダリア「エターニティシリーズ」の紹介です。カクタス咲きのエターニティトーチは、オリンピックの聖火を想起させる生花であることからトーチと名付けられたのだとか。現在あるエターニティシリーズの中でもっとも優れた日持ち性を示すのはエターニティルージュ。フォーマルデコラ咲き。現在の切花マーケットで主役級に大人気のダリアは、日持ち性が課題と積年いわれ続けてきました。そこに小野崎先生がどのように切り込んでいったのかも具体的に紹介されています。

これ以上の紹介は控え、皆様にはぜひ冊子をご覧いただきたいと思います。世界でも、切花のダリアの日持ち性を研究して成果を出してしまう国なんて、日本くらいじゃないかな~なんて思ってしまいました。

 

花の魅力を高める研究その2は「香り」。花き生産流通研究領域品質制御ユニット、ユニット長の我らがスーパーヒロイン大久保直美先生です。

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花の香りの仕組みや計測方法などについてご紹介されています。「花きの香りの百科事典」もぜひご覧くださいませ。

 

そのほか「究める人」インタビューは花き生産流通研究領域生産管理ユニット、ユニット長の久松完(ひさまつ・たもつ)先生。花き生産のける国産シェア奪還に向けた取り組みについて、熱く語られています。面白いのが「久松さんてこんな人」と部下の方が(恐らくほとんど忖度なしで)コメントされているところでしょうか。

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特集2では「花きの新しい技術」。生産管理ユニットの福田直子先生のトルコギキョウの周年生産実現に対するアプローチ、及び、ゲノム遺伝育種ユニットの住友克彦先生のキクのゲノム解析について紹介されています。国内において永久不滅の四番バッターというくらい大変重要なアイテムであるキク。その病害抵抗性を高める品種開発のためのゲノム解析への取り組みについて、とても分かりやすく紹介されています。

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今号冒頭では農研機構野菜花卉研究部門花き生産流通研究領域長中山真義先生のお言葉から始まります。

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一部抜粋します。

「気候は毎年の様に変わるので、何もしなければ同じ日に花を咲かせることはできません。目的の日に花が咲くように、光や温度などを調節する必要があります。花を手に取ったときに、これら節目の日に花を咲かせるために、花を作る生産者が大変な努力をされていることに想いをめぐらせていただけませんでしょうか。」

と中山先生は語りかけます。この言葉は胸に刺さります。私たちも改めて物日に合わせてご出荷いただけることを思えば、生産や物流に携わるすべての人の弛まぬご尽力に敬意と感謝の思いを抱かずにはいられません。日々市場であふれるほどの花きを見るたびに頭の下がる思いでございます。さまざまな方のご努力があってこそ花の力をいただける、まさに食べ物と同じ「いただきます」の精神で花を生け、心の栄養にしたいと思います。

 

広報誌「NARO」No.19は弊社窓口にございます。ご興味のある方は大田市場にお越しのついでにお立ち寄りいただければ在庫がある限りはお渡しいたします。

弊社から発送は致しかねます。発送をご希望の方は農研機構広報部まで直接お問い合わせくださいませ。

 

といいつつ、実は詳細は農研機構のウェブサイトからも全ページPDFからもご覧いただけます。

 

「NARO」と合わせてフラワービジネスノートも一緒にご利用いただければ、最新の花き業界のこと結構把握できるんじゃないかな~?と思いお勧めいたします。

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それではみなさま、ごきげんよう。

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