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花き(とりわけ切花)の消費について考察 byボンソワール

2021.05.04

こんにちは。ボンソワール桐生です。

 

家計消費データによれば、一世帯あたりの切り花支出金額2020年は2019年はそれほど大きく変わりません。ほぼ同様といっていい範囲かと思います。(2019年が8,401円に対し2020年は8,152円)

しかしながら、同じ2020年での20代の世帯においては2019年比2.5倍ぐらいと一気に伸びています。(2019年716円に対し、2020年は1,801円)

これをもってホームユースの拡大と言いたいところですが、地方市場の方と情報交換をしますとホームユース需要拡大の手応えが首都圏ほど感じられないようです。この違いは何でしょうか。

 

一つには若年人口が高校卒業後、地域の中核都市に就職や進学のため流通することがあります。地方都市へ行って商業施設や駅を見ていますと、利用者は大きく高校生と高齢者という年齢層に割れていることがあります。コアな生産人口が少ないということが、地方市場で手ごたえを感じない理由の一つなのかなと思います。

且つ、その地方の中核都市でさえも大都市に移動するまでのステップであり、いずれは若年人口が大都市に流出してしまうことが多いわけです。人口流出は首都圏・大都市vs地方中核vs地方都市という三重の対比になっていて、若年人口の多い首都圏・大都市においては比較的花き消費の手応えを感じやすいということなのかもしれません。

 

一方、この動態に石を投げたあとの波紋のように変化をもたらしたのがコロナ禍です。人口の動きは一方通行なのかということそういうことばかりでもなく、コロナ禍によって地方移住に動き、人口分布に変化が出ると流行や消費の偏在も解消されるわけです。これが分散という現象として一般的な世帯でも2020年に始まったように思います。実際には、コロナ前からアウトドアが流行り、二拠点生活というスタイルが言われていましたし、流行は滑らかに変化しますので、コロナばかりがきっかけではなく少し前から分散は始まっていたのでしょうね。

 

ただ、地域別、且つ年齢別の家計消費データは出ていないので、ここはデータから検証するのが難しいのが現状です。社会現象と地域のみなさまへのヒアリングから考察してみました。

 

フラワービジネスノート2021には世代別家計消費調査の推移も掲載しています。

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それではみなさま、ごきげんよう。

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