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ご近所の彼岸花は咲きましたか?今年の彼岸花は彼岸後に咲いた?

2019.09.27

こんにちは。昨日に引き続き、ボンソワール桐生です。

 

さて、みなさん、今年、開花した彼岸花をもうご覧になりましたか。昨日で彼岸明けというのに、肝心の彼岸花が咲いたという話をなかなか聞きません。ちょうどfacebookを見ていると、PCガーベラの鈴木様や上州の蘭の関根様が彼岸花の開花が遅いという記事を投稿されていました。

東京でも世田谷の某公園や、品川周辺で彼岸花を見つけましたが、いずれもまだつぼみでした。別の場所で花序の一部が開いているのは見ましたが。(by ボンジュール内藤)

 

しかーし、昨晩近所で彼岸花が咲いているという話を聞きつけ、今朝早起きして行ってみました。

ありがとうございます。咲いていました、彼岸花。

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一か所は公園、日当たりのいい斜面の群生地。もう一か所は環七沿いの軒先。

よくみると数十の球根があるのですが、そのうち開花していたのは極一部。同じ球根でも性質が違うのか、寄せ植えで違う形質がいるのかもしれません。朝とはいえ他人の家の前でしたので、当然のことながら球根をほじくるのは憚られ、調査終了。

 

ネリネは、横山園芸さま(清瀬)の調査によると、涼しく(つまり秋を感じさせて)して開花時期を前倒し。(だからダイアモンドリリーなどは山上げをする)

一方、彼岸花(リコリス)は、暑さにさらして(つまり夏を感じて)開花時期を前倒し。

花業界では、その形状から似たような位置付けで扱っていますが、開花のプロセスは全く異なるということですね。確かに、ネリネ(ダイアモンドリリー)とリコリス(彼岸花)は開花期が異なります。

 

気になって彼岸花の開花に関する論文がないかと調べてみましたら、和歌山大学の修士学生が論文を書いていました。それが大変勉強になりましたので参照しますと、休眠中のヒガンバナ球根を6月と7月に高温処理したものと、無処理区と比較すると、6月に高温にあてた場合が最も早い時期に開花したとあります。

なるほど、梅雨が早く明ける、7月から真夏日が続くと早く咲くなどの現象が考えられますね。

となると今年、彼岸花が咲くのが遅いのは、今夏は例年ほど暑くなかったからと仮説を立てることができます。いや、暑かったですよ。大変暑かったのですが、関東地域を考えれば例年より梅雨明けも遅かったこともあり、真夏の暑い時期がいつもより短かったように思います。

その論文では、温暖化とヒガンバナの早期開花現象とが結びつくような、そういう想像的結論が記載してあり、サイエンスフィクションのような様相なんですね。

 

秋を考えるいい事例でしたねえ。

 

気象と彼岸花の開花の関係に関して参照した論文はこちら

 

higanbana

それではみなさま、良い週末をお過ごしくださいませ。

 

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