OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

山手線の駅はゴタンダか●●ンダかわからなくなるほどの暑さの中、無花粉トルコギキョウの存在の大きさを考える

2019.08.09

こんにちは。ボンジュール内藤です。

 

山手線に乗っていて、五反田駅に到着する前の車内アナウンス「ごたんだ~」が・・・

 

 

 

「オランダ~」

 

 

 

に聞こえる今日この頃、涼しさと美しい街並みを求め多少の期待を持って降りてみると、やはりそこは五反田でした。オランダ風の街並みのかけらもなく、駅前はパチンコ屋。五反田の向こうにオランダの蜃気楼を見ようとしてしまうのも、この暑さのせいでしょうか。

 

さて、そんな思考回路を狂わせるほどの暑さの中(暑くなくても狂っていますが)、華やかで長持ちするアイテムとして重宝する品目のひとつトルコギキョウ。今週、大田市場花き部2階の中央通路に、冷涼な遠野市から届いたトルコギキョウが展示されていました。

 

そのトルコギキョウ、サカタのタネさまの開発で世界で初めての無花粉の品種が登場しました。2018年よりその種子の本格販売を始め、既に生花も市場に流通しています。無花粉ですから受粉しないため、日持ちが良いのが何よりの特長です。

この日持ちが良いというのは消費視点におけるメリットももちろんございますが、生産視点においてもかなり大きなメリットがあるのではないかと考えています。この暑さの中ではトルコギキョウはどんどんと生長し、花も早めにしぼみがち。それだけ芽整理を速やかに行い、さっさと出荷しなければ、圃場の中のロスが出てしまいます。花がしぼむのが先か出荷するのが先かと時間との闘いになり、生産者さまは過重労働を強いられてしまうことになります。しかもこの暑さの中でです。

 

しかし、圃場の一部でも日持ちの良い無花粉トルコギキョウに置き換えれば、その分慌てる必要もなく、暑い中でのハウスの作業も軽減されます。無理に出荷に追い込まれることなく、体調管理をしながら作業できますし、これまで今日やっていた作業も明日に順送りできるかもしれません。

そんな風に仕事のペースダウンをしても尚、歩留まりは良くなるかもしれませんし、なにより生産者さまの働き方改革にもつながる可能性があります。ひいては生産の手間が違いますから結果的に生産コストを下げることも期待できます。高齢社会にも適合しています。無花粉のトルコギキョウとは川上において実に意義深いものなのではないでしょうか。

・歩留まりアップ(圃場全体)

・生産者さまの働き方改革

・生産コスト低減

これらのポイントは、トルコギキョウの未来を作ることと思います。生産コストの低減は、トルコギキョウの新しい消費の道を拓くことにも繋がります。

よろしければ来月発売になる『フラワービジネス手帳2020』の「切花品目別天気図」をご覧ください。これは2020年版の特別企画。過去5年の取引データに基づく分析が掲載されています。そこにトルコギキョウの過去5年間の取引成績がありますが、意外な所にプロットされています。その結果を元に今後の課題について勝手ながらプチコメントさせていただいていますが、その課題へのアプローチとして無花粉のトルコギキョウは今後トルコギキョウの消費拡大の救世主となる可能性があるように感じました。

真夏に活躍する花の「無花粉」とは、私たちが思うよりはるかに意義深く、可能性の大きなものかもしれません。

 

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8月15・16日(木・金)は大田市場花き部休市に伴い、弊社も営業休日とさせていただきます。あしからずご了承くださいますようお願い申し上げます。8月12日から14日は通常営業です。

それではみなさま、良い週末をお過ごしくださいませ。

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