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日経新聞連載~やさしい経済学~「農業の効率化と地方創生」

2016.10.05

やはり面白いですね。そしてわかりやすい^^!

日経新聞の連載が始まった東京大学川島先生のコラム。本日で第4回を迎えます。

例えば第3回は、世界の農業に革命を引き起こしたのは「化学肥料」。しかも空気中の窒素から作るという技術が普及したのが大きかった。第2次大戦後です。

農作物の生産量を増やすには、「農地面積を広げる」と「単収を上げる」の2つがありますが、昔から農地面積を広げることが主で、それが土地の奪い合いの理由であると・・・NHK大河ドラマの「真田丸」は戦国の世から始まりましたが、その背景にはこのような人類の気質があったわけです。

また、現在でも領土争いをしているのは、「農地が必要」というメッセージが私たちの潜在意識の中に刻み込まれているからなのだと。

空気中の窒素から化学肥料を作る技術を開発したのは20世紀初頭のドイツ人ハーバー・ボッシュ氏。今や化学肥料なしでは世界73億人の胃袋を支えることはできないのだそう。例えば、食糧難に見舞われる発展途上国で先進国並みに化学肥料が使われれば、人口が2倍に増えても困らないと。化学肥料はそのくらい人類に影響を与えた代物。

 

この続きが本日の回。

化学肥料がもたらしたのは人口の増加。

ところが収量が増えたため溢れかえった農産物は価格低迷、豊作貧乏が増え、農村の人たちは仕事を求めて都市に集まるようになった。

江戸時代、人口の85%は地方に住んでいたそうですが、豊作貧乏のお陰で人口が都市に集中するようになった。連作障害になりやすい小麦よりも単収が良いコメを主食とするアジア人にさらに化学肥料がもたらされ、都市への人口流出が加速。その結果、東京、大阪、北京、上海などの大都市が誕生。

コメ作り中心の農村で人口が都市に流出、地方が疲弊するのは必然で、日本だけの問題ではなく、コメ作りが盛んなアジアではいずれの国においても深刻な問題であるという内容でした。

また、水稲の水管理の伝統が勤勉で協調性に富む性格を作ったと。稲作農業が日本人の性格を作ったというのは他の書籍でも拝見しますし、納得します。稲作農業と日本人(アジア人)の性格形成、延いては文化、工業の発展、戦国の乱世などとの密接な関係。全てが必然につながっていて興味深いですね。

明日の日経が楽しみじゃ^~^!!

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