OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

肉の話 その②

2015.01.13

昨日に引き続きお肉の話ですが、お肉の美味しい季節なので許してください。

 

英語で、ある動物の呼び方とその動物が食肉になった時の単語が、全然違うと思ったことはありませんか?

例えば、ニワトリは英語でhen(ヘン)なのに鶏肉になるとchicken(チキン)、牛はcow(カウ)やox(オックス)といいますが牛肉になるとbeef(ビーフ)、豚はpig(ピッグ)やswine(スワイン)ですが豚肉になるとpork(ポーク)、燻製してあればbacon(ベーコン)、ヤギはgoat(ゴート)がchevon(シェヴォン)、羊はsheep(シープ)がmutton(マトン)というように。(・・・日本語はただ「~肉」を付けるだけでいいのに!)

    

おまけに、それらの肉(meat)を売る肉屋さんときたら、meat shopと言わずにbutcher(ブッチャー)という。・・・同じ動物(肉)を指しているのに、なぜこんなに全く関連性のない単語で呼ばれるのか、不思議に思う方も多いことでしょう。そういう私も昔は不思議に思っていました。

しかしこれにはワケがあります。

動物(家畜)自体を表す単語は、もともと英語の本来語であるのに対し、食肉を表す言葉はフランス語から入ってきた言葉だからです。素材(家畜の段階で)は英語の本来語、調理の段階ではフランス語から借用した言葉が使われているのです。

英国は食文化があまり発展せずおいしいものがないという人も言います。(元王室料理人のジェイミー・オリバーさんが頑張っていますが)

一方、フランスと言えば、フランス料理が世界三大料理の一つに数えられるほど、見た目も華やかでおいしく誰でも舌鼓を打ちます。調理の方法もバラエティに富んでいるのではないでしょうか。それだけ食の文化が発展したと言えるでしょう。このように、英語は自分たちの持たない単語は、長い歴史の中でフランス語などから借用したのです。

 

英国は「食を資源」と捉える国、フランスは「食を文化」と捉える国(・・・という傾向があるように思うというコラムを書いたことがあったか覚えていませんが)、その傾向をこのような単語の使い方からも見て取ることができます。「食を資源」と考え、プランテーションなどで国民の胃袋を満たすために食材を大量に作る。どちらかといえば米国・英国・オランダなどはそのような国に当たるでしょう。システムや効率を重視する傾向にあります。

この切り口で行けば、日本はフランスと同様、「食を文化」と捉える方でしょう。

花もその国によって捉え方が異なるように思います。それぞれの国によってシステムを見習うか、文化的な普及方法を見習うか、お手本とすべき国を見誤らないようにする必要があるでしょう。

 

以上、肉の話その②でした(笑)。

pagetop