OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

サモアのジンジャー

2023.09.18

Hi! こんにちは。みんなの花研ひろばです。

ラグビーのワールドカップが盛り上がっています。今朝3時からのイングランド戦にくぎ付けになり、寝不足の方もいらっしゃるのでは?

 

さて、小欄ではたびたびラグビーのチームエンブレムについて言及させていただいています。

今年のワールドカップに出場している各チームのエンブレムについてもご紹介したかと思いきや、そうでもありませんでした。9月10日に放送したSundayGoodVibes!では、エンブレムの植物だけにフォーカスし、お話をさせていただいたためか語り尽くしたと思っていましたが、小欄ではほんの一部をご紹介しただけでしたね。そこで今日は少しだけ小欄でも深掘りしてみたいと思います。

 

ラグビーワールドカップで日本チームのエンブレムに使われているモチーフはサクラということは皆様のご存知の通りです。不思議と、ラグビーのナショナルチームで植物をエンブレムのモチーフに使っているところは多く、今回のワールドカップに出場している20チームのうち9チームが植物をモチーフとしているのです。動植物のモチーフと範囲を広げると、20チーム中、実に17チーム!!

 

例えば、9月11日時点で世界ランク4位、ニュージーランドのオールブラックスというナショナルチームはシルバーファーンというニュージーランド原産のシダ。以前ニュージーランドで国旗を変えようという国民投票があったときに、新しい国旗案にも使われていた象徴的な植物です。

 

今朝日本が対戦したイングランドは赤バラで、現在世界ランク第1位(つえッ!)のアイルランドはシャムロック、スコットランドはアザミがデザインされています。世界ランク現在第2位の南アフリカは、何度もご紹介している通りキングプロアです。

 

そしてルーマニアのユニフォームに描かれた植物をぜひ見てくださいませませ。葉をモチーフしたチームエンブレムが描かれています。

何の葉と思われますか。カシ(樫、oak)です。カシの木の葉。チームの愛称もそのままThe Oaks!かっこいいじゃないの。

ちょうど花市場にもカシ(クエルカス)の染の葉が仲卸通りに並んでいました。(※但し、出荷国はルーマニアではありません)

 

さて、今日ご紹介したかったのは、サモアはエンブレムに使われているジンジャーの赤い花。

↓テレビ画面を撮影。ジンジャーの花を忠実に再現したなんともきれいな描写ではありませんか。

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このようにユニフォームの左胸とパンツの右足のところにエンブレムが入っています。

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さらにはヘッドキャップの側面にはこんなにゴージャスに描かれています。すてきだー。

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花き流通市場ではレッドジンジャーと呼ばれる花で、恐らくですが学名Alpinia purpurata(アルピニア・プルプラータ)という種だと思います。あるいはそれに近い種。太平洋諸島原産の植物です。花き業界の方でなくてもどなたでも、この花をエンブレムを見れば、このチームは南の暖かい国から参加しているといることが一目でわかりますね。たとえサモアをいう国をよく知らなくても、あるいは太平洋諸島のどこに位置しているかを1回でポイントアウトできなかったとしても、そのチームがどのような地域からやってきたかはおよそ想像できます。

つまり、植物ばかりでなく動物も含めてエンブレムに使われているモチーフを見れば、その選手が所属する国や地域の背景を垣間見ることができところがオモシロイですね。自然や植生ばかりでなく、イングランドやスコットランド、アイルランドのように歴史や文化すらも見えてくることがあります。

 

ご参考【ラグビーワールドカップ 20か国エンブレム】
日本 サクラ 植物

スコットランド アザミ 植物
イングランド 赤バラ  植物
フィジー ヤシの木 植物
ニュージーランド シルバーファーン 植物
アイルランド シャムロック 植物
ルーマニア カシ 植物
サモア  ジンジャー 植物
トンガ 海鷲とオリーブ 動物と植物
フランス ガリアの雄鶏 動物
南アフリカ スプリングボック 動物 (及びキングプロテア
ウェールズ 王冠と三本のダチョウの羽根 動物
オーストラリア ワラビー 動物
イタリア イタリア国旗
アルゼンチン ピューマ 動物
ジョージア ボージガーレイ(太陽)自然
ナミビア サンショク海鷲 動物
ウルグアイ ミナミタゲリという鳥 動物
チリ コンドル 動物
ポルトガル ポルトガルの盾

 

あ、そうそう、こうやってユニフォームを観察していると、もう一ついくつかのチームのユニフォームについているロゴマークに目が留まりました。

こちら↓花と葉をデザインしたかのようなロゴ。

(すべてテレビ画面を撮影)

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サモアのジンジャーとも似ているので、何か花かと思いますよね。チューリップか何かのようにも見えます。

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サモアやルーマニア、審判のユニフォームにもついています。

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こうなるともはやチームロゴではなさそうです。もはやこの疑問が浮かび上がるとわかるまでは眠れません。草木も眠る丑三つ時に暗闇の中でスマホ画面をギラギラと光らせて調べて見ましたら、ユニフォームメーカーMacronのブランドロゴなのだそうです。Macronというからフランスかと思いきや(いや大統領の名前からね、つい)、イタリアのブランドなのだそうです。

 

モチーフは花ではなく、両手を上げた人のシルエットがデフォルメしたもの。しかし、人ばかりではなく花のようでもあり、矢のようでもあるこのデザインは、幸福、エネルギー、進歩を表しているのだそうです。

 

いやしかし、私は試合自体を楽しみに拝見しているのですよ。ラグビーワールドカップ、次戦もお楽しみに。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

 

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