OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

ますます幸せな生活のために「心の健康 自然の力生かす」

2022.10.12

こんにちは。みんなの花研ひろばです。

昨日の小欄で、倍速社会の中で花で安らぎを感じてもらえるといいなとつぶやきましたが、本日の日経新聞で千葉大学名誉教授宮崎良文先生の記事が掲載されていました。宮崎先生は小欄でもよくご紹介いただいていますし、花き業界でも何度かご講演いただきました。

「心の健康 自然の力生かす 木材やせせらぎ音に触れる」というタイトルで掲載されています。ぜひご一読いただければと思います。

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宮崎先生のような研究をされているのは、世界中どこを探してもほぼどこにもいないのだそうです。そこで、先生のセミナーがあるとよう追っかけて学ばせていただくのですが、つい今年の3月にも拝聴する機会を得ました。その時の内容をその時のメモから少しだけご紹介いたします。

 

◆人は勝手に自然に一体化する

・宮崎先生の研究では、木材や花きなどのヒトの五感によるリラックス効果を調査(世界初)。

・木材学、森林学、園芸学などが人にどう役に立つかという研究(医学とのクロス)は世界中でどこでもでも実現できていない。ハーバード大学やフィンランド森林研究所に聞いても実現していない。

・「木の良さ」の研究は日本が一番の先進国。世界で発表された論文が41報。そのうち30報が日本発。そのうち20報が宮崎先生が関与。

・そのような意味で宮崎先生は、自然学が人体に及ぼす影響を研究発表した世界で唯一であり第一人者。

・なぜ人は木や花を見るとリラックスするのか、それは人は勝手に自然と一体化するから。

700万年もの間、人は自然環境の中で生活してきた。99.996%

300年ほど前産業革命によって都市生活が始まった。0.004%

2年ほど前、コロナ環境下による生活が始まった。0.00003%

人が快適と感じる環境は自然なのである。

 

宮崎先生と一緒に研究されているのが池井晴美先生。高校生の時にお父様から渡された本が宮崎先生の著書だったことがきっかけで、宮崎先生に師事するようになったのだそうです。

◆池井先生の分析方法

・脳の前頭前野活動による生理評価システムを採用。脳波ではなく光を使う。

・おでこの辺りに黒いパッドをつけ、そこから赤い光を照射する。脳に入って返ってきた光を計測。前頭前野がどのくらい活動しているか、リラックスしているかを秒ごとに測定できる。

 

・触覚、嗅覚、視覚の点から研究。木材に触ったとき(比較:大理石)などにおいて効果を実証している。

 

◆今後の研究対象について

・発達障碍児を研究とした研究(実際に大阪の障害児大型施設と研究開始)

・高ストレス環境にある人を対象にデータを集め、予防医学につなげ医療費の削減を行う。

 

そこで2つ質問いたしました。

【1つめ】副交感神経が優位になりすぎるとと、今度はやる気がおこらないというケースもあると思うのですが、木材や花きのセラピーは交感神経を優位にしたい、もう少し活力をアップしたいというときにも有効と思ってよろしいのでしょうか。

【先生お答え】ご指摘の通りです。

1)自然セラピーの基本的な考え方は、「人、本来の状態に近づける」ということです。「生体調整効果」と命名しました

2)自然由来の刺激において、「高すぎる人は低下、低すぎる人は上昇」ということです。

3)一般的に、ストレス状態においては、副交感神経活動は低く、交感神経活動は高くなっていますので、その前提に基づいて、「木材セラピー」によって、副交感神経活動が上昇と示した訳です。

 

この質問は先生の著書「木と人のサイエンス」に採用されることになったと伺いました。

 

【2つめ】先生ご自身はやはり森林浴などを日頃から頻繁にされて体調を整えていらっしゃるのでしょうか。

【先生のお答え】意外なお答えすぎてここには掲載できません・・・!驚きと動揺がすぎてしまうのと、個人情報を多分に含むことも理由です。同時に、先生の明るさに脱帽です。

 

先生の研究に関することは著書「木材セラピー」でご確認いただけます。誰にでもわかりやすく読みやすく作られた本かと存じます。

 

先生の研究のお陰で、自然(花、木材)と医学とのクロスをもって人がさらに自分らしく、また幸せに生きられる社会に向かって進歩しているように思います。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

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