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多色使いと青の流行の関係:花でも食でもさらに青系が拡大すると思わせる記事あり

2021.04.12

こんにちは。ボンソワール桐生です。

花業界での多色使い(マルチカラー)がいつ頃メインストリームになったのかと思い、記憶や資料を辿っています。

花研の考えでは、2013年頃から花のトレンドが変化し始まるので、これよりもちょっと前からあるはずではないかと思っています。

 

今年の月刊フローリスト5月号が東信さんの特集でした。そういえば東さんが花の事典を出版されていたことを思い出し、出版された年を確認しようと思い、購入したはずの本を見つけてみましたが見当たらず。アマゾンで調べると『エンサイクロペディアオブフラワーズ』という書籍名で2012年出版でした。作品の写真集のようであり、植物の事典のようであり、芸術的な不思議な本だなあと当時思った記憶です。

 

著者は東信氏、写真は椎木俊介氏。月刊フローリストの記事で知りましたが、当初から椎木氏は東氏と一緒に仕事をし写真撮影を独学で修めたとのこと。その本に掲載されている写真は、絵画のようです。16-17世紀ぐらいの花の静物画がありますが、そういう感じです。掲載されている植物のカラーバリエーションがとても幅広かったと思います。それも一つの写真に複雑な色が入り込んでいて、不思議に思いました。これがきっと多色使いを大勢の人が知った頃ではないかと思います。(多分、先端を行く人たちにおいては既に、ということだったのでしょうが)
2014年頃からマルチカラーという商品が法人ギフトを手掛ける専門店で発売されます。より商品としての規格化が進み、実用度が高まった商品だったように思います。色使いはマンセルの色相環を1周するように多色ながらグラデーションも意識し、より大勢の美的共感が得られたものでした。ここからぐっと専門店における多色使いのブーケが増えたように思います。とりわけ流通量の少なさから、使用も限られていたブルー系の花がよく使われるようになったことが大きな変化かと思います。

 

2021年の母の日における商品展開を調べる過程で、ある量販店さんのカタログが目に留まりました。オキシペタラムを使ったブルーの小花が入ったアレンジを提案です。ここに至ったことからほぼ全領域において多色使い、ブルーの花を使うトレンドが定着したと思いました。最初に戻りますと、2012年に世に出たところから9年で、マーケットの幅広いチャネルに行き渡った感があると言えるかもしれません。
さて、長すぎてすみませんが、実はここまでが前段です。(おつかれさまでした)

 

先日、ネットニュースを読んでいましたら、紫キャベツからブルーの色素を取り出すことに成功したというトピックスが発表されていました。
数年前から食の世界でもブルーについては需要が高まっていたのですが、ここにきて安全(・・・植物由来だから安全とも限らないのですが、比較的安全性が高いとしましょう)なブルーの色素を取る素材が得られたので、一層ブルー系の食品が増えると思いました。食はこれからもう一段とブルー系の食品が増えるでしょうから、花き業界においても、まだまだブルー系の素材の需要は伸びるでしょう。
ブルーの表紙の「フラワービジネスノート2021」もぜひご利用くださいませ。

 

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