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グリーンがナッジ理論に活用される日

2020.09.24

こんにちは。ボンジュール内藤です。

 

ちょっと面白いネット記事を見つけました。GreenPeeというオランダで開発された商品。

peeは英語で「おしっこ」の意味。つまりGreenPeeとは「グリーンで立ち小便の社会的問題を解決する商品」なのです。これが設置されたのは、以前から立ち小便問題に悩まされてきたオランダのアムステルダム市。GreenPeeは尿から有機栄養と水を作り出すプランター形式になっていて、路上に設置したところ立ち小便の発生件数が50%減少したのだそうです。一見、ゴミ箱と一体型の大きな植木鉢といったところですが、側面部は開放されているのが特徴で、この側面が男性用の小便器になるそうです。GreenPeeの内部には麻の繊維が詰まっており悪臭を抑制、さらに尿を水に変えることができる機能がついていると。

 

GreenPeeの姿はこちらでご覧いただくことができます。

 

これはオランダの都市開発企業と環境心理学者によって開発され、2018年にアムステルダム市の評議会にもちかけられ試験的に採用されたそうです。参照したネットの記事が作成された時点で、アムステルダム市には12基のGreenPeeが設置され、「立ち小便の発生件数が50%減少した」と。プロジェクトは大成功だったとの高評価でした。

 

翻って東京での個人的な経験から。実は以前、山手線のホームの真ん中にある看板の真下で立ち小便をしている方をお見かけしたことがあります。浜松町の小便小僧さんではありませんよ^^;

中年の男性ばかり複数名の団体でホームでたむろしていたのですが、そのうちの一人が緊急性に耐えられなかったのか、何の罪悪感もなさそうな笑顔で行っているではありませんか!ご放尿を・・・=͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)Oooooops!!!!言ってしまったではないか、アタシ。

 

目の当たりにした時は、まあちょっと驚きましたね。雨が降っているわけでもないのに、その場所だけ濡れているんですから。お昼間ですよ。お酒に酔った感じでもありませんし、周りに人も普通にいらっしゃる状況でした。お連れの方たちも何事もなかったかのように、1.5メートルくらい離れたところで輪になって談笑しているではありませんか。少し階段を上って改札階にいけばお手洗いあるのに・・・。本当のことを言えばちょっと驚いたどころか、衝撃で失神しそうになりましたよ💦

 

こういうのって軽犯罪になるのではないかと思ってしまったくらいです。きっとオランダではこのようなこともそれほど珍しい光景でもないのでしょう。立ち小便が社会的問題とされているなんて知らなかったなー。もし、山手線のホームにGreenPeeがあれば、緊急に迫られたこの男性も周囲を驚かせるような行動には出なかったかもしれませんが、どちらかといえばGreenPeeを設置しなければならないような状況にまでなってほしくないものです。

 

このGreenPeeのような商品を開発して人の行動に影響を与えることをナッジ(nudge)理論と思っていいのでしょうか。

ナッジ理論とは、ネットで調べますと「小さなきっかけを与えて、人々の行動を変える戦略」です。行動経済学で用いられる理論のひとつと定義が出てきます。

ちょっとしたことで人の心理に働きかけ、行動を変えていくということなのですが、例えば以前ニュースか何かでやっていたのは、駐輪マナーが日本一悪く、放置自転車が多くて交通に支障をきたすほどの某駅前スペースに、“あるフレーズ”が書かれた看板が置かれました。すると、とたんに放置自転車がほぼゼロになったそうです。その一言とは何だと思いますか?

 

「ここに置いてある自転車は、自由に乗っていって構いません」

 

だったそうです。こんなちょっとした一言で、たいしたコストもかけずに放置自転車が劇的に減るなんて、すごいことですよね。まあ、一例とはいえ、これはナッジ理論を用いて社会的問題を解決した好例でしょうね。

 

GreenPeeの場合、これがあることで心理的に「どこでもやってしまえ」から「どうせするならGreenPeeで」という心理が働き、社会的問題の解決に繋がるという意味でナッジ理論が効いている・・・と言えるでしょうか。多少なりとも本人の罪悪感も薄れそうです。(もともと罪悪感はないのかな・・・私には全くわかりません)

 

グリーンがナッジ理論に使われ、社会を変えるのに役立つ。こんなグリーンの効能もあるんですね^^

これからグリーンが益々注目されそうです。

 

GreenPeeのネット記事はこちら。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

 

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