OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

食肉業界について思うこと

2020.09.14

こんにちは。ボンソワール桐生です。

 

9月14日、今日はコスモスの日。コスモスの流通の旬と相まって生花店の店頭では美しいコスモスに出合えますね。コスモスは前回放送のNHKラジオでご紹介したところです。

 

さて、生花ビジネスとは異なる個人的な視点ですが、少し前からアメリカの食肉業界が気になっています。日経新聞などに頻繁に記事が掲載されているのを目にする方も多いと思いますが、現時点での自分なりの理解をまとめてみたいと思います。

 

大豆たんぱくによる代替肉がビーガンと呼ばれる完全菜食主義のライフスタイル層に人気となり、北米ではビヨンドミート社やインポッシブル・フーズ社など、代替肉、人工肉の製造販売を事業の主軸とした企業が立ち上がっています。日本でも昔から大豆料理とか精進料理がありますが、北米ほどホットな動きではありません。

今年の初めですが、穀物メジャーのカーギルも参入すると発表するなど、大変世界の食品業界では代替肉をめぐる戦いが繰り広げられています。そして5月のことですが、タイソン・フーズという食品多国籍企業の食肉加工施設でコロナが発生し、食肉加工場が一部閉鎖されたと報道されました。閉鎖したのを機に供給減、価格が上がったようです。

 

この話には落ちがあって、価格が上がったのは供給会社同士のカルテルがありました。アメリカの公正取引委員会による調査が入っているそうです。ピンチをチャンスに、不正に手を染めて結局はピンチになりました。

このタイソン・フーズは食肉加工で世界を代表する企業です。売上はウィキペディアによれば382億ドル、4兆円企業だそうです。40%が業務用に卸してます。こちらは去年までは代替肉のビヨンドミートに出資していましたが、今はこれを解消し、自分のところで代替肉の事業を始めました。出資することで代替肉のノウハウをつかみ、ついには自分でやっちゃうというところが肉だけに肉食系の戦略な感じです。にくいですね。

 

さてちょっと前までは、代替肉は一部のライフスタイル層に向けた食品でしたが、ここのところで大きなビジネスチャンスとなっています。

中国では豚肉の消費が全世界の半分を占めるそうです。約5,000万トン。これが豚コレラで国内生産がマイナス1,600万トン。ここにきてグローバルカンパニーがこぞって代替肉に参入、中国に代替肉を進出させています。日本の商社もどっと中国へ行っている。必需品ですからね。今回の新型コロナのパンデミックによる食肉工場におけるリスクも代替肉需要を高めるチャンスのようです。ピンチをチャンスに変えたこの事業分野には、経営専門のコンサルタントがいてアドバイスしていたのかなと思います。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

「フラワービジネスノート2021」の詳細はこちら

「フラワービジネスノート2021」のご購入はこちら

IMG_1883

pagetop