OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

枝モノの等級階級について  デジタル化前進のため

2020.06.23

こんにちは。ボンソワール桐生です。

 

つい先日、市場に出回る枝物の品種別月別流通本数を調査する機会がありました。

本数データを確認しながら改めて思いますのは、出荷時期が大変長いものが多いということ。2月ころに早春の芽吹きから始まり新緑、開花、実付き、紅葉と、同じ品目名ながら季節によって生育ステージを変えながら出荷が続くためです。

 

帯で連続的に同じスタイルで出荷があるわけではなく、また例えば新芽でどうしても水が上がらない時期、真夏、真冬など特定の時期は流通がガクッと減るなど、流通量の増減を繰り返します。

 

さてさて、前述のとおり姿はシーズンで違うため、品目名は同じでも流通時期で見た目は全く違うものが流通していることになります。送り状には品名、そして等階級を記載する欄があります。品名欄には、マンサクというように品目名が記載され、品種まであれが品種名も記載されます。時に品目名が省略され、品種名だけで流通する商品もあります。枝物業界でディアボロと言えば、アメリカテマリシモツケの中のディアボロという品種と特定されています。さてこの等級階級欄には通常切花の善し悪しを示す秀、優、良などのインスペクションデータ、階級には長さ情報が記載されます。出荷ステージを示す情報の記載はほとんどありません。取引のデジタル化が進んでいるわけですが、枝モノの成長ステージについてはその状態を文字やコード化しきれないようです。

山採り品のように規格がつけられないため現物を見て取引されるモノから、上記のように生育ステージ情報を付けようと思えば付けられそう・・・しかし実際には付いていないモノまであります。画像を添付するという方法もありますが、統計データとしてのちのち遡って調べようとしたときに、やはり生育ステージは判らないという最初の問題に戻ってしまいます。

枝モノ類はご自宅で飾るにも大変人気です。人気があるということは取引が活発であり多くの買い手がお買い求めになり、つまり新規参入も多いということです。新規参入の方もスムーズに購入できるよう取引データにおける生育ステージ情報も文字情報として電子化できるといいなあと思います。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

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