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花き産業の発展を多角的に考えたとき 業界規模の追求だけが評価ポイントなのか

2020.02.26

こんにちは。ボンソワール桐生です。

 

仕事柄、総務省の家計消費データを見る機会が多いです。この2月には2019年1月から12月のデータが出そろい、2019年はどうだったかな、今後どうなるのかなということがあちこちで議論されていると思います。というのもちょうど今月2月を締め切りとした花業界最大規模の農水省の補助事業があるからです。

 

このデータは、全国平均と県庁所在地別との2つの消費額が発表されます。この消費額の増減が花き振興の結果の一つとしてよく用いられます。家計消費データで取り上げることが多いのは二人以上世帯の切り花、園芸植物の年間消費額です。

ちなみにこちらは税込みのデータなので、2019年ですと10月以降は税込みですから前年を比較するときにちょっと気にする必要があります。

 

さて、2018年と2019年を比較するとどうなるのでしょうか、切り花では2019年の消費額が増えました。先に書いたとおり消費税が増えた分を考慮しても増えています。消費額そのものが増えたのかもしれません。これまでの振興の賜物かもしれません。

しかしこの金額は生活者が支払った金額です。生産者の方が手にする金額も増えていかないと、生産意欲も再生産価格も、そして未来の新しい生産者が増えませんので、日本の花き生産振興につながりません。

 

手取りが増えるためには生産された本数が増えて妥当な価格で卸売されるか、同等の生産本数で卸売価格がアップするかなどを見極める必要があります。

ということで消費額が伸びたことは、なんでもかんでも右肩下がりが続いた業界としては明るいかもしれませんが、生産への波及はどうか、今しばらく調査する必要がありそうです。

 

それから、生花店さんのありようを見ているとずいぶん様々なことにチャレンジされる方が増えたように思います。カフェを運営する生花店さんなどは代表格でしょう。花屋×カフェです。他の様々なアイテムがあれど、花ほどオールマイティにカップリングできる商品はないと思います。様々なことにどれだけコネクトできたのか、そんな面での評価があってもいいのではないかあと思います。さまざまな業界とカップリングできたということは、つまりどれだけ生花業界から生活者の気持ちやライフスタイルに寄り添えたかということにほかならないでしょう。

花×キャンプ、あらゆる休憩所(トラックドライバーの方用)に花、タクシー×花、バス×花など。以前のことですが地下鉄の車両内×花(緑化)の画像をみました。中国での実験(芸術かな)だと聞きましたが、日本でもストレスフルな満員電車の中では、このようなこともあり得るかもしれません。

 

インターネットで様々なサービスが発展するに従い、繋がれるということがとても重要になりました。APIという用語がありますが、これはソフト同士が繋がれるようにするプログラムのことです。ソフトにAPIという入り口を作って、外部とやりとりができるようにすることです。

仕事柄、政府のデータベースを覗きにいくのですがAPIだらけです。つまり政府は一定の基準でデータを更新するから、欲しい人も自動で統計データを取得して使ってよ、というわけですね。エクセルで自分で加工するっていうのも下火になっちゃうんでしょうか。

 

何がいいたいかというと、なにか外とつながりやすいということが重要な時代になったなあとおいうことでした。

花き業界は繋がりやすいと思います。

 

それではみなさまごきげんよう。

 

 

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