OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

“最良の方法は何か”

2016.11.09

昨日の小欄の続きです。

いいマムの日が終わっても“まだまだマムの日”が続きますが、大田市場の中央通路のディスバッドマムの展示には、クリザールさんの切り花栄養剤が使われています。

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そんなことをブログで書かせていただいた昨日、朝のNHK情報番組「あさいち」では、切り花を長持ちさせる方法をクイズ形式で紹介していました。

その方法とは、水1リットルに対して砂糖20グラムを入れる、あるいは台所漂白剤5滴を入れるなどというもの。これではまるで料理じゃないか。生活者の中では砂糖の代わりにガムシロップを入れている人もいらっしゃるのだとか。

砂糖は確かに花を開花させるにはいいかもしれません。花が開花するときにはパワーが必要なので、パワーの源となる栄養がいります。その栄養源が糖です。しかしこの時、砂糖は花の栄養源となるばかりでなく、砂糖が大好きなバクテリアにとっても大変な栄養源となるわけです。ガムシロップも同様です。

バクテリアの好物ですから、必然的にバクテリアが増える。バクテリアが増えると水が腐る。水が腐れば植物の導管が詰まって、花が水を吸わなくなる。花が枯れる。おまけに腐敗臭が部屋や玄関に充満する。花が嫌いになる。

本来10日開花すべき花も半分くらいしか長持ちしないのではないかと思います。

テレビでは砂糖・塩・重層の3種類で実験して、その結果砂糖が最も長持ちすると言っていたといいますが、それ以外の条件を全く示していません。たとえば、水の交換の頻度や温度、湿度です。

砂糖水に花を入れて、夏のご家庭で24時間以上放置したら、あっという間にきれいな花は台無しになるでしょう。

バクテリアが増えるから、塩素系の漂白剤を入れましょうという理論で漂白剤の話が出ているのだと思いますが、漂白剤を使えば、花の色が褪せてしまう危険性もありますし、取扱いの時には塩素が手に付かない少なからずストレスを感じているはずです。

実際に、生花を大切に扱い、生活者もご家庭で少しでも長く咲いていてほしいと願う全国の生花店では砂糖も漂白剤も入れていません。もちろん海外の生花店も同様です。

それなのに、どうしてご家庭でわざわざ花の命を短くするような方法を行う必要があるでしょうか。

現在では(前からですが)切り花栄養剤という切り花を長く、美しく楽しむための専用の栄養剤があるのです。もうどこまで議論が進んでも、これしかないのです。各メーカーさんによって花が必要としている糖と抗菌剤のバランスが研究し尽くされた商品化されていますから、これより良いものはありません。少なくとも現時点では切り花を長持ちさせる最良の方法です。量販店やスーパーでも販売していますが、決して高いものではありません。

 

ちょうど昨日、大田市場で買い出しをされるあるフローリスト様(生花店経営、レッスンも)が生徒さんたちと一緒にクリザールさまの講習会にいらしていました。切り花栄養剤について学びたいからと、面識はなかったにもかかわらずクリザールさまに直接申し入れて、講習会開催の運びとなったそうです。

その方は、デザインが上手なのはもちろんのこと、切り花栄養剤から水揚げ促進剤、バケツをきれいに保つスプレーなどなど、お客様が花を少しでも長く楽しむために生花店として何をすべきか、常に研鑚を積んで実践していらっしゃいます。

そのような生花店様はほかにもたくさんいらっしゃいますし、共通して言えることは、常に最良の方法を学びながらご提案されているところは、どちらも繁盛していらっしゃるということです。

 

「何が最良の方法か」。

切り花を長持ちさせる方法にご興味があるなら、インパクトのある方法とかおもしろい方法などという切り口ではなく、生活者さまにおかれましてもぜひ正しい方法を会得していただきたいと切に願います。

 

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【お知らせ】

明日11月10日(木)は、都合により弊社事務所は不在となります。

手帳のご注文等の発送は翌11月11日に行います。

お問い合わせ等につきましても、11月11日以降に対応させていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

あー、米国大統領選の行方が気になるぅ~(*_*;

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