花研コーヒーブレイク
レトロブームと花き産業
2025.08.01
こんにちは。花研の一研究員です。
ちまたのあらゆる産業において、レトロブームなるものはもはや定着した感があります。色褪せた喫茶店とクリームソーダに赤いチェリーなどが頭に浮かびますが、商品例えば写ルンですの再登板や、たまごっちなど70年代、80年代のネタやソフトがいろいろとリバイバルして消費されているように思います。NHKの番組『のど自慢』を見ていると、高校生が昭和歌謡を歌うシーンに遭遇することが結構な頻度であるんですよ。
このようなレトロ事例を挙げればきりがありません。
翻って、花業界の商品を見渡すと、レトロ商品がなかなかないのはちょいと機会ロスのようにも感じています。
我々は常に流行に乗っかり(定番を維持しつつも)、大勢の方に認知していただき、花のある楽しい生活を繰り返し提案していく必要があるのではないかと。
ということで、巷で流行るレトロブームをキャッチアップして、何か提案してみてはどうかと思います。
例えばですがこんな商品です。
記憶では1999年頃に日本中の生花売り場から消えました。
・・・「消えました」というくらいよく売れました。
当時、みのもんたさんの昼帯番組でサンセベリアを室内に置くと○○イオンを放出するからいいと売れまくったのです。日本からなくなって、さらにサンセベリアの苗を輸入して急ごしらえのサンセベリアの鉢物が流通したことを覚えています。“昨日、葉を挿したばかりです”といわんばかりに、まだ発根前のサンセベリアが鉢の上で安定感なくグラグラと揺れていた記憶があります。
あらゆるシーンで消費され、サンセベリアの流行りはしばらく続いたように思います。
という当時の話題から、レトロな部屋にはサンセベリアが最適!みたいな軽い感じの提案はいかがでしょうか。
もちろん、今でもサンセベリアは流通しています。古い新しいではなく、需要はずっと続いているのです。サンセベリア業界の方からすると、レトロと言われるとご迷惑に感じる場合もあるかもしれませんが、提案方法や商品コーディネート次第であえてレトロマーケットを狙って、さらなる需要を狙っていってみてはどうかということでした。
それではみなさま、ごきげんよう。