花研コーヒーブレイク
昨今のユリのトレンドを見るには・・・
2025.06.16
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
大田市場花き部中央通路2階にユリが展示してあり、思わず足を止めて拝見していました。
高知県の中村農園様(ユリを中心とした球根の種苗会社さまで、かつてウンチク探検隊でおじゃましたこともあります)が八重や無花粉なども含め、全国で生産が始まっている新しい品種やこれから生産が始まるという全く新しい品種まで、オリエンタルユリやLAなどを中心に展示されていました。
展示が始まったばかりでまだ開花していないのですが、このブラックシリーズがかっこよさそうなの。咲いたらもう一度見に行ってきます!
すると、たまたまそこを通りがかった大田花きのミスターリリーが歩みを止めて、いろいろとユリ事情について教えてくれました。
例えば、このような私たちにとっては八重品種は珍しいとは言えませんが、オリエンタルユリの流通の中では5%くらい。多くても10%なのだそう。
一方オランダでは、オリエンタルのうち半分はもはや八重に置き換わっているのだとか。
そんなに人気が異なるものなのか、日本では八重が増えない理由は何でしょうか。後でもう一度ミスターリリーに聞いてみたいと思います。
ていうかこのシャルドネという品種の白が美しすぎる。
白いオリエンタルユリの品種はたくさんありますが、中でも八重でこの白と花弁の質感が素晴らしいです(個人的印象です)。
オリエンタルの八重というと無花粉のイメージがありますが、LAでも無花粉増えているのだそう。
でも無花粉ばかりを売りにしていると、たまに花粉が付いたものが咲くことがあるのですが、日本のマーケットでは無花粉と言っていつつ花粉が付いたものがあるとかなりクレームの対象になって、なかなか厳しいので、生産者さんも苦しいところなのだそう。それなら最初から花粉が付いている方がいいじゃないかとか、でもマーケットは無花粉の方がいいですよね・・・とか。「ごくまれに花粉が付いていることがありますのでご注意ください」では許されないのかな。
こちら、葯はありますが、モフモフの花粉が付いていないのわかりますでしょうか。無花粉のLAユリ。
先週も中央通路に別のオリエンタルユリが展示されていて、ご来場された皆様に見学案内しているときに、「花粉がお洋服に付着しないように気を付けてくださいね」と注意を促していたのですが、そんな必要のない優秀品種。
アプリコットファッジ(LA)も健在。小輪でチューリップ咲きな感じ。若い世代が好きそうな、かわいいです品種です。
ぜひみなさまも、進化中のユリ展示をご覧になってくださいませ。
月曜から薄めのコーヒーブレイクでした。
ごきげんよう。