OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

ナギ 枯れる?!

2015.05.07

花研オフィスの窓際にあった5年もののナギ様3鉢、一見元気そうに見えるのですが、全部そろって先週具合が悪いことに気付きました。

ナギが枯れる原因といえば、大きくは2つ。乾燥(水が足りない)か寒さ(冬に室外に出してしまったなど)。しかし今回はパッと見、それらの原因とは異なるようです。

全体的には青々としているのですが、一部の葉がところどころパリッパリに枯れてしまい、はちみつのような粘着性のある液体が樹木のあちこちに飛んでいるような現象が起きていたのです。

これは私も自宅のインドアグリーンで経験あり。理由はすぐにわかりました。

 

カイガラムシです。

 

根に水を遣っていても、鉢から上が室内の空気の動かないところでじっとしていたりすると、気温が上がってくるこの時期はカイガラムシが付きやすくなります。

葉に付着したベトベトとした液体のようなものはカイガラムシの排泄物・・・(;_;)

一見わからないかもしれませんが、樹木の色とほぼ同化した黄土色か白系の小さなツブツブが見えたら原因はカイガラムシです。葉っぱや茎、幹に1-2mmほどの小さなプチっとしたものがあるか、よく観察してみてください。

こういう感じ↓ なんだかゴマのようです。

まあ、最初はこれが異変だとは思わないわけですよね。

 

枝の節と大変見分けが付きにくいのですが、イリゴマのような「プチ」を発見し、爪で軽~く掻いてみて、ホロッと取れたらもうそれは残念ながらカイガラムシ。とりわけ水も切らせていなく、冬でもないのに、具合が悪くなってきたらカイガラムシの可能性を疑ってみましょう。

 

ま、本来ならばこうなる前に予防策が必要。今回は花研ブロガー2号も油断してしまいましたが、週末や天気のいい日などはナギを外に出して外気に当てましょう。今の季節になれば夜もずっと戸外でOKです。葉の上から水を遣ったりするのもいいでしょう。植物は適度な風に当てた方が、虫が付きにくく、病気にも強くなります。

 

では、もしカイガラムシが付いてしまったらどうするか。

手で取り切れる範囲であれば、手で取るといいでしょう。植物を傷めずにすみます。そして、屋外に出し外気に当てて、枝葉に水を遣ったりして、環境を変えてあげましょう。

しかし初期症状の時に限ります。広まってからでは駆除も一苦労です。

今回、花研のナギは手で取れる範囲ではすみませんでした。毎日見ていたはずですが後悔先に立たずです。

 

花研で対処した方法がベストとは限りませんが、ご参考までにお知らせいたします。

かなり広範囲にカイガラムシが付着していた鉢は、付着している枝葉部分を切り落としました。カッコウはだいぶ悪くなりますが、この期に及んでは仕方ありません。全ての葉を切り落としてしまうと、光合成をする力がなくなってしまうので、健全な枝葉はできるだけ残しました。(自宅の大きな観葉植物にカイガラムシが付いた時は、歯ブラシでこすって落としたりしました)

そして、カイガラムシの症状が重いものから軽いものまで全て屋外に持ち出し、消毒をしました。

「カイガラムシ退治専用の殺虫剤」が市販されています。ホームセンターなどで見つけることができるでしょう。枝葉を切り落とさなかったものも、切り落としたものも、一通りそのスプレーを吹きかけます。この際、殺虫剤を吸い込まないようくれぐれも気を付けてください。マスクをするのもいいでしょう。そして、必ず戸外で行うことが重要です。大きな観葉植物などの場合は、つい戸外に持ち出すのが面倒に思えることもあるかもしれませんが、大変強力な殺虫剤を使うわけですから戸外がいいでしょう。

殺虫剤はカイガラムシの付いた幹、葉の表裏まで万遍なく噴霧してください。あまり植物至近から吹きかけると植物体にもよくありませんので、20-30cm程度離して吹きかけましょう。この辺りのことは使用上の注意に記載してありますので、よく確認してみてください。

 

いままで、ナギ枯れの原因は主に水切れと寒さとしていましたが、第3の理由としてカイガラムシを認定します!

この予防対策としては何より外気に当てること。風通しの良いところ(空気が動くところ)で管理をすることです。たまに(幹や枝葉に)水をかけてやるのもいいでしょう。

今、花研のナギは、殺虫剤をかけられ屋外で養生しています。

これからの季節はナギの成長期でもありますから、健康な状態を取り戻したいものです。

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