OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

クリスマスのコットンツリーについて調べてみようかと

2023.12.14

こんにちは。みんなの花研ひろばです。

 

先日、仲卸さんの店頭で国産の見事なコットンツリーをみかけました。クリスマスによく使うコットンツリーは9割が輸入ですが、近年は国内の生産者さんも生産に力を入れてくださっています。国内でも温暖な地域の方が生産に適しているようです。大田市場には宮崎や静岡産などが流通しますが、京都の卸売市場の人に聞いたところ、京都府伏見区で観賞用の綿の生産に力を入れているようです。

 

ブランド名を「都っとん」(「みやこっとん」と読みます)。

 

ネットに綿の国内生産の来歴についての記事がありますが、ここは基本に戻り、『世界有用植物事典』から綿の項を引きます。

綿は世界に4つの重要な原種があり、なんとなんと、リクチメン、カイトウメン、エジプトメン、アジアメンの4種となります。

日本で栽培された歴史は古く、最初が799年だそうです。ただしこのときは栽培ノウハウもなく、直ぐに途絶えてしまいます。その後国内で生産が軌道に乗るのはずっと後の16世紀になってからです。近畿地方に産地が多いのですが、関東でも暖かい地域では生産があったそうです。

はい、これ以降は近代の紡績の歴史に入ります、日本を代表する紡績企業の社史にお任せし、花研では観賞用の綿の歴史を知りたいので割愛します。

 

観賞用の綿については、平安時代の重陽の節句の着せ綿(キクに綿を載せて朝露で湿った花から綿に香りを移すこと、キクに綿をかぶせる見た目も綺麗)、それが恐らくごくごく一部の伝統行事で残るものの、庶民文化から離れること江戸時代・・・、その次に綿が流行るのは戦後のクリスマス装飾の勃興からではないかと思っています。いまのところ調べていないのでわかりませんが、綿の歴史を調べて後日ご披露したいと思います。綿だけに「わたっているコトン(≒わかっているコト)」がございましたら、花研までご連絡いただけると嬉しいです。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

 

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