OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

チコちゃんがC4植物を知りすぎだった件

2023.12.07

こんにちは。みんなの花研ひろばです。

 

12月2日放送のNHK総合の「チコちゃんに叱られる」を見ていたら、アフリカの草原について取り上げられていました。アフリカの草原に生えている草は、生長が速いので多くの草食動物を養えると解説していました。

そして、生長が速いC4植物だからということです。チコちゃん、何でも知っていてすごい!

 

アフリカと日本を衛星で中継するという豪華版でした。ここでわたしが反応したポイントは、草原に生えている草、ある種、雑草のような草が注目され、取り上げられていることです。観賞用花きの業界では大流行ですが、時代トレンドとの親和性を感じました。もちろん番組を作っている方はそのようなことは明確には意識しておらず、偶然なのだろうと思います。

 

ところでC4植物と書きましたが「シーヨン」植物と読みます。「シーフォー」でははありません。念のため。いつものように日本的ごちゃまぜ読み下しですが、C4植物とは、効率よく光合成をするタイプの植物です。雑草のようにちょっとした雨でにゅ~っとすぐに伸びてくる植物がC4植物であるかのような説明がされていましたが、(きっとわかりやすくそのようにお伝えされていたわけですが)、雑草ばかりでなく作物にもC4型があります。例えばトウモロコシです。光と水さえあれば、じゃんじゃか生長するんです。速いんです。

character_toumorokoshi

 

ほかにも、稲はC3(シーサン)植物ですが、以前から遺伝子組み換え技術を用いてC4型を作る研究があります。効率よく食糧生産を行うためです。品種改良よりもさらに生産効率がよくなるはずだという仮説に基づいた研究です。多くの植物はC3に分類されますが、光の量が多すぎると光飽和点というのがあり、それ以上は効率よく生長しなくなります。エネルギー生産の限界点があるということです。

 

簡単に言いますと、C4植物は、光合成速度が高く、光飽和点も高い、最適温度も高い、ついでに水の要求量が少ない。

となりますと、干ばつ、沸騰化など気候変動が懸念される今、C4植物の開発というのは未来に資する研究といえるかもしれません。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

pagetop