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ケニアでローズオイルを生産、六次産業化を考える

2022.04.01

こんにちは。ボンソワール桐生です。

毎年3月末に農水省が六次産業化総合調査という資料を発表します。こちらの資料には直売所の売上と、そのうちカテゴリ別の売上額の集計データがあり、直売所における観賞用植物の販売動向を見るのに利用していいます。今年の3月末に発表されるデータは令和2年のデータです。このコロナ禍で直売所の販売動向が前年と比べて上向きだったのか同じぐらいだったのか、参考にしたいと思います。

 

ところで六次というものはなにも直売所での農産物の販売だけを示すものではありません。農水省のサイトからの引用しますと、農林漁業の六次産業化とは、一次産業としての農林漁業と、二次産業としての製造業、三次産業としての小売業等の事業との総合的かつ一体的な推進を図り、農山漁村の豊かな地域資源を活用した新たな付加価値を生み出す取組です。これにより農山漁村の所得の向上や雇用の確保を目指しています。(農林水産省 農林業業の六次産業化HPサイトより)

 

つまり、直売所での農産物販売だけでなくレストランや観光農園などの事業も含まれますし、加工品の製造とEコマースでの販売という事業もここには入るでしょう。但し、直売所で販売されていることと市場外流通ということはイコールでは結ばれません。直売所というのはいわば演出された売り場であり、供給ルートの履歴を担保するものではないからです。よって、自家生産の方もいれば、仕入て自家加工して販売する方もいるのです。つまり市場での仕入れがあるものです。

 

さて、ここで話を展開させていただきますと、六次産業化を目指すのは何も日本だけではありません。海外の花き生産農家の六次産業化事例がフローラルデイリーマガジンに掲載されていました。ケニアの切りバラの生産農家(=企業体ですが)が新商品としてローズオイル用のロサ・ダマスケナを栽培し、オイルを抽出販売するという計画です。

記事はこちら

 

バラのオイルマーケットについては、グーグルで検索してあちこちのサイトをみると、主産地はブルガリアで圧倒的なシェアがあります。わずかに中国産もあるようです。このマーケットは数百億円あるようなレポートもネットには掲載されていますが、信憑性は定かではありません。しかし、ブルガリアから輸出されるなんらかの精油製品は日本円で400億円あるようなので(この数字はWHOのデータベースからとりました)、桁は数百億円レベルであっているかもしれませんね。そしてすごいことに、ケニアで作られたというバラの精油サンプルは日本にも送られたそうですから、今後が楽しみですね。

 

ついでながら記事を読んであれっと思ったのは、ケニアでは一年に二回バラの花を咲かせるという記載があったところです。ロサ・ダマスケナは一季咲きだと思っていたからです。ケニアでは二回咲かせることができるというなら、単純に二倍収穫できるのですから今後の成長が期待されますね。※この記事の内容と私が現時点で想像したことは詳しい裏もとってませんので間違っておりましたらごめんなさい。

 

それでは、みなさまごきげにょう。

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