OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

ポットカーネーション

2019.05.17

こんにちは。ボンジュール内藤です。

先週末は母の日の店頭売りの様子を拝見するために、あちこちの生花店様を遠目から見て回っていました。とりわけ今年の注目の一つはポットカーネーション(以下「カーネーション」。本日言及する「カーネーション」はすべて鉢物です)でした。ひとつ感じたことは、カーネーションは一定数量需要が見込め、中鉢から大鉢まで確実に販売できる店舗と、驚くほど動かず全くニーズを感じないという店舗とがあるということ。それは地域や立地、また同じ商業施設の中でも何階に位置しているかということにも関わるようです。カーネーションを売りにくい店舗は、今後カーネーションの仕入れを絞っていくことでしょう。(今回拝見した店舗の中には、最初からカーネーションを置かないというところも少なからずありました。その理由はさまざまですが)

 

カーネーションが売れる理由はさておき、売りにくい理由を考えてみました。

生花店様では、母の日以降も販売できる商材を好まれるということはよく聞きますが、それは販売側の都合の話。生活者側に立ってなぜ選ばないかを考えると、次のようなことに大きく分けられると思います。

・花や葉、草姿などの表情の豊かさにイマイチ欠ける

・母の日用のバリエーションの展開が少ない

・他品目に比べトレンドキャッチアップに出遅れ感がある(必要かどうかは別問題として)

・・・と分けて書いてみましたが、実はこれらはひとつのことを言っていて、「生活者がよしとする」花姿の開発・提案に多少の不足感があるということのように思いました。(スバスバとすみませんが、当社は花が売れる・売れないなどの理由を分析し、未来を考えるのが業務の一つですので、何卒ご理解くださいませ。)

 

とはいえ、実はカーネーションの品種は変わり、毎年新しくて”よい品種”が出ています。しかし、この”よい品種”とは、花付きが良い、花持ちが良い、ボリュームが出る、製品率が高い、病気に強いなど、作りやすく生産にとってよい品種です。あくまでも生活者にとってよい品種が次々とマーケットにデビューしているかということをチェックする必要があります。

もし今後さらにカーネーションを売っていくなら、生活者にとっての価値をもっと追究していいと思うのです。

 

例えば、母の日のカーネーション競合商材である鉢のアジサイは、新しい品種、毎年これは見たことないという品種をあちこちの店頭で拝見するばかりでなく、その仕立て方もいろいろと変えて、工夫されたものが登場します。今年であれば、空間をバーティカル(垂直、縦長)にとったツリー仕立てです。これまでの高さが均一で丸く仕立てたものと違い、縦にポンポンポンと左右に少し遊ばせながらと花が付いているのです。色々生活者に楽しんでもらうために工夫してご提案されているところには脱帽ですし、やはりアジサイの可能性を感じます。今後も母の日の商材としてアジサイは手堅いでしょう。

 

このような価値をカーネーションでも提供しているかどうかがポイントです。マーケット全体でいけば、赤・ピンクなどの定番カーネーションは一定数量が必要です。(今朝伺った生花店さまでは、赤以外のちょっと変わったカーネを売りたいのに、お客様には赤が人気でよく売れるとおっしゃっていました。今年は過去最高だったのだとか)しかし、一部の店舗でなかなか販売しにくくなっているのも事実です。定番カーネーションを確実に供給する一方で、カーネーションの品種についてもほかの鉢物商材や切花のようにトレンドにあった新しい品種、あるいは新しい規格商品が望まれます。

週末、園芸店さんも拝見し、既存品種でもトレンドに合ったカーネ・ナデシコ品種が多々あることがわかりました。既存の品種でも今風の新しいスタイルに仕立てるだけで、一気に現在のマストレンドにマッチする可能性があるでしょう。

 

カーネーションの新しい品種をいかに開発していくか考えると、産業の構造的な課題に行きつくようにも思います。だとしたら、なおさら供給・流通側の責任です。もし母の日にカーネーションを売っていくなら、生活者マインドに合った商品展開が必要です。そのための解決の糸口とカーネーションの将来について考えた先週末でした。

 

それではみなさま、良い週末をお過ごしくださいませ。

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