OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

オランダで花き園芸商品の消費税が上がるって本当ですか?

2026.09.17

こんにちは。みんなの花研ひろばです。
オランダ、花卉への消費税を9%から21%に上げる改正案が浮上しているのだそうです。
対象には切り花、鉢物、花壇苗、多年草、球根、苗木などが含まれます。もちろん最終決定ではなく、政府の提案段階。
現在オランダでは、花きは軽減税率の9%が採用されています。標準税率は21%。

今回の議論は、花き・観賞園芸品(切り花、鉢物、球根、苗木など)を、現在の9%軽減税率の対象から外し、2028年1月1日から21%の標準税率へ移すということ。但しもちろん決定ではなく、オランダ議会(下院・上院)の承認が必要であり、内容や施行時期についても変更される可能性があります。

 

記事はこちら(FloralDaily)
記事によると、オランダの花き業界は、「植物の価格上昇、サプライチェーン全体にわたる企業への悪影響、そして持続可能性、環境保護、健康、福祉といった目標に反するものだとして、業界は下院と上院の連立与党および野党に対し、VAT引き上げの撤回を緊急に求めている。」と。

 

 

政府側は財政収入の増加を見込んでいますが、業界団体からは「消費者価格の上昇」「花き需要の減少」「生産者・小売店への影響」などを懸念する声が上がっています。

 

私たちとしても、園芸大国オランダにおいて政府が「観賞園芸品は生活必需品ではないため、軽減税率の対象とする合理性が低い」という考えを浮上させたのは非常に興味深いところであり、どのような最終判断を下すのかどうかが気になるところです。
尚、輸出についてはこのVAT引き上げの対象外とされているようです。

 

はい、そこでオランダの花き業界のエライ人J氏に聞きました。この件どう思いますかと。
そしたら速攻で返信が来ました。あら?時差があるのに、随分お返事早いんじゃないの??オランダなら朝の5時30分じゃーん???
スーパーアーリーバードかと思ったら、今コロンビアにいて夜の10時30分なんだってww
⇓ここに写っている人。

 


そのエライ人(J氏)の意見はこんな感じ⇓(まとめ。まとまってる??引用ではありません。)


「私はこの議論は単なるVAT(付加価値税)の問題ではなく、問題の本質は政府が花や植物の持つ経済的価値、環境的価値、そして社会的価値をどのように評価しているのかというところにあります。

 

政府は、軽減税率は雇用支援や価格抑制の手段として必ずしも効果的ではないと考えていますが、私自身はその考え方にも一理あると理解しています。ただし、だからといって軽減税率を単純に廃止し、税率を9%から21%へ引き上げるだけで良いとは思っていません。

 

むしろ私は、花や植物がもたらす環境的・社会的な価値に着目し、より持続可能でグリーンな社会への移行を後押しするような形で、税制や財政的支援を活用できないかを議論すべきだと考えています。より持続可能で環境負荷の少ない花き産業への転換を後押しするために、こうした財政的支援を活用する方法を検討する方が建設的ではないでしょうか。

 

また、政府が一方では都市の緑化や生物多様性、健康やウェルビーイングの推進を掲げながら、他方では花・植物・樹木を消費者にとって大幅に高価なものにしようとしていることには矛盾を感じています。公的な資金を花や植物の支援に用いるのであれば、その支援を環境改善や生物多様性の保全、都市の緑化、あるいは人々のウェルビーイング向上といった社会的な成果と、より直接的に結び付けることも考えられるはずです。

 

その意味で、“軽減税率を維持するか、撤廃するか”という選択ではなく、花や植物が社会にもたらしている価値を、これからどのように評価し、支援していくのかということこそが、本当に議論すべきテーマなのかもしれません。

今回の増税はオランダ国内販売が対象で、輸出には直接影響しません。しかし、オランダが世界の花き流通の中心的な役割を担っていることから、業界全体が非常に高い関心を持ってこの動きを見守っています。

 

Yoroshiku and oyasuminasai (for me).←これは原文」

 


 

消費税率の問題ではなく、「花や植物が社会や環境にどのような価値をもたらしているのか」「その価値を高めるために、税制をどのように活用できるのか」という、より建設的で未来志向の視座がとても彼らしく、示唆に富む意見だと思いました。

 

流通量世界一のオランダからしたら、「花は生活を豊かにする必需品か、贅沢品か」という大きな政策論争になる可能性がある中で、消費税率の問題ではなく、花き業界として社会に何をもたらすかが大切という視点を忘れてはならないというのは、今の私たちにとても重要なメッセージを伝えてくれていると思いました。
日本の花き業界将来を占う上でも、オランダ政府の議論と判断に注目していきたいと思います。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

pagetop