花研コーヒーブレイク
このところの米騒動であの“種(タネ)”の流通は!?
2025.06.05
花研の一研究員です。
令和の米騒動が始まって久しくなります。
私が心配するのは、もちろん日々の食卓やお弁当のお米もありますが、いつも購入するあの”種(タネ)”のこと。
そう、「柿の種」です!
いつも並んでいるはずの量販店の棚に、柿の種がしばらく並びません。いくつかのメーカーの柿の種系商品はありますが、私が気に入っているプラベートブランドの柿の種(系の商品)だけは見当たらないのです。
こりゃ食用米の供給問題による影響ではないかと心配になり始めました。通常は品質が違いすぎて、食用が加工商品に使われることはないのでしょうが、食用がない、あるいは極めて不足して価格が高騰していますから、加工用に回るはずだったお米が巡り巡って食用に・・・なんていうことすら考えてしまうくらい、困っています。いや、柿の種こそ、私の主食なので(ほぼ毎日食べています)、食べ慣れたPB商品がないとどうも居心地が悪くてなりません。
お気に入りのPB柿の種を見かけなくなり、2週間ほどたちます。在庫の偏在、配送便スケジュールの調整、あるいはドライバー不足も例えばあったとしても、これらによる問題ならそろそろ解消されてもいいのではないかと思いも重なり、益々心配になっております。
6月4日付けの日本農業新聞一面には、「備蓄米 酒造・加工に放出」という見出しの記事がありました。今まさに不足している、ということではなく、“不足しそう”なので備蓄米のごく一部を酒造・加工に割り当てるという記事内容でした。うーん、私の柿の種への影響はどうなのでしょうか。まだまだ心配です。
備蓄の不透明さが急に気になりだした私は、そういえば農産物でのブロックチェーン技術の導入はどうなっているのかが気になりました。ブロックチェーン技術とは、分散台帳システムともいわれていて、ネット上の多数の拠点に、同じデータを分散して保持することで改ざん不正を防ぐ仕組みです。
本質的なところは理解不足で恐縮ですが、この技術をお米に関係する業者さんが使えば、どこにいつお米の在庫があるのか、需要がどうなのか常にわかるようになるということです。無論、全員がデータ登録をすればという条件が付いてまわります。
・・・ほんまかいな、と思いますが農水省が平成31年に行ったブロックチェーン技術を活用した食品情報プラットフォーム実証事業(農林水産省卸市場室のページに当時のレポートがアップされています)報告書において、日本の食品流通の将来には欠かせない、海外では導入が始まっているという内容が示されておりました。レポートが気になるひとはこちらのページ内で上記のレポートを探してくださいね。
柿の種話からずいぶんとあらぬ方向に漂流してきましたが、農産物に限らず自由競争の原則もある中で、安全性以外にも取引の透明性をいかに求めるのかは難しいところです。商品や場合によっては備蓄した人=悪と理解されることを恐れて、流通に携わってくれる人がいなくなってしまうことが一番困ることです。本当に食べ物が届かなくなります。
柿の種 踏めば忘るな この国の 豊かな稲穂 先人の汗 読み人知らず(いや、わたしです)
柿の種をほおばりすぎて、こぼれ落ちたことに気づかずがりッと踏んで初めて気づくわけですが、本来は落とした時点ですぐに気づくべきなのでしょうね。でもおいしすぎて、無心で食べるので気づけないことが多いのです。
(そういえば、会社のフロアでもあらぬところに落ちとったな。踏まなかったけど・・・by 隣人)
最近、なぜか頭痛に悩まされるのですが、お気に入りの柿の種が商品棚に並ばないことが引き起こしているのでしょうか。柿の種が頭痛の種となっていまうのは、私としては喜ばしくないことです。早く解消されることを希望しています。
それではみなさま、ごきげんよう。