花研コーヒーブレイク
花き業界の「セプテンバー問題」
2026.08.18
毎年、いまのころになるとふと思い出すことがある。
ラジオ業界には「セプテンバー問題」があるのではないかということだ。
アース・ウィンド・アンド・ファイアーの名曲『September』をいつから流し始めるべきか。
8月上旬では早すぎる。立秋を迎えるころとはいえ、まだ真夏である。9月に入ればどこかの局が先に流している。
『September』をいつ流すか。おそらくその答えは日付ではない。
車を走らせながら窓を開けたとき、ふと乾いた空気が混じる。入道雲はまだ見えるのにどこか遠く感じる。蝉の声に勢いより懐かしさを覚える。
そんな日、「今日はSeptemberだな」と思うのではないか。
そこには山の日や母の日のような日付ではなく、「肌感日」とでも呼びたくなる決定のプロセスがあるだろう・・・。
さて、花き業界にも似た問題があるように思う。私はこれを勝手に「花き業界のセプテンバー問題」と呼んでみたい。
市場では8月になると秋の花が増える。しかし生活者はまだ汗をぬぐい、半袖で過ごし、アイスコーヒーを飲んでいる。そんな人に向かって、
「はい、秋です!」
という商材提案には少し無理があるかもしれない。
もちろん出荷される花を変えることはできない。花は咲き流通する。
しかし変えられるものがある。それは花の意味づけである。
ワレモコウは秋の花である。しかし同時に晩夏の花でもある。秋という価値観を捨てず、その上に「晩夏」「夏の終わり」「秋待ち」といった新しい価値を重ねればよいのである。
花そのものは変わらない。変わるのは、その花に添える言葉だ。
花き業界にとっての『September』問題とは、秋の花をいつ出荷するかではない。同じ花に、季節や気候に応じた意味をどう与えるかということなのだと思う。
今年もまた、車の窓から乾いた風が入ってきたら思うのである。
「今日はSeptemberだな」と。
・・・もう少しAUGUSTが続きますが、K所長のSEPTEMBERネタのおわりに、花研のフラワーガール「リンネア」よりお知らせです・・・

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