花研コーヒーブレイク
ストリクタ・サキマシタ。
2026.05.05
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
過日、小欄でご紹介させていただきました拙宅のストリクタ・サキマシタ。
Stricta saquimacitaという学名ではなく、「ストリクタが咲きました」です。
なんとなく苞の先が濃い紫色に色づいたように見えたので、花は紫色かなと思いましたが、咲いたら白でした。初めて開花したわけではないのですが、既に前回の開花の時の花色をもはや失念していました。
ストリクタの学名はTillandsia stricta(チランジア・ストリクタ)。Tillandsiaの名の由来は、ひどい船酔いに見舞われたティランツ先生に因むと、前回の「ストリクタその②」でご紹介させていただきました。
今回は種小名のstricta(ストリクタ)について。
strictaと命名されたのは、葉が固く、まっすぐに伸びる姿に由来しており、ラテン語で「剛直な」「直立した」「引き締まった」という意味を持ちます。英語の「strict(厳しい、厳格な)」を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこれも同じラテン語「strictus(引き締められた、締め付けられた)」が語源です。
ストリクタのほかにも、その姿からstrictusと種小名が付いている植物があります。
例えばアガベ。
● アガベ・ストリクタ (Agave stricta)
吹上(ふきあげ)のことです。
言われてみればその通り、まっすぐで剛直な針のような細い葉が放射状に延び、美しい球状のフォルムを作ります。
う~ん、その姿を想えばなるほど「ストリクタ」です。
● ミスカンサス・シネンシス ‘ストリクタス’ (Miscanthus sinensis ‘Strictus’)
ススキの園芸品種。葉に虎の斑のような横縞が入るのが特徴ですが、ゼブラグラス(Zebrinus)が横に広がりやすいのに対し、この Strictus は茎が「直立して」倒れにくい性質を持っているのが特徴です。
● ヘリコニア・ストリクタ (Heliconia stricta)
ヘリコニアの花は種類によって、ハンギングタイプと直立タイプがありますが、ヘリコニア・ストリクタは直立タイプだからstrictaでしょうか。もしくは、株が上にまっすぐ伸びる特徴があり引き締まった感じがあるからでしょうか。
いずれにしても、どれも確かに剛直、もしくは直線的な印象です。
そして、本日はこどもの日。
菖蒲の葉をお風呂に入れたり、菖蒲の花を飾ったりしますが、これは「菖蒲」が「尚武」や「勝負」に通じるからと伝わります。
葉菖蒲も花菖蒲もスッと直線的な立ち姿美しいですね。
ご存知の方も多いと思いますが、「花菖蒲」と「葉菖蒲」は全く別の植物です。
花菖蒲はアヤメ科アヤメ属の植物で、学名をIris ensataといいます。種小名のensataはラテン語で「剣状の」「剣の形をした」という意味なので、なんとなくストリクタやグラジオラス(「小さな剣」の意味)に通じるような名前です。
葉菖蒲はサトイモ科ショウブ属で、学名をAcorus calamusといいます。calamusはラテン語で「葦」や「葦で作ったペン」の意味。
ラテン語で“Calamus gladio fortior.”「ペンは剣より強し」というフレーズがありますが、やはりこどもの日には葉菖蒲が最強でしょうか。
ストリクタ開花記念とこどもの日にかけて、独り言でした。
それではみなさま、ごきげんよう。














