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K所長より朝の一言!(インバウンド消費と東京の食文化の変化について)

2015.02.18

弊社のK所長より・・・ってイニシャルトークにする必要はないのですが、朝礼で以下のような話題提供がございましたので、ご紹介させていただきます。

 

【インバウンド消費と東京食文化の変化について】
2014年の日経MJヒット商品ランキングでは、東の横綱が「インバウンド消費」でした。日本経済の中で大きなポテンシャルを秘めているとされるのが観光産業です。2013年の海外観光客数は1000万人、14年は過去最高の1,300万人超、2020年の東京オリンピックイヤーには2000万人を見込んでいます。

この海外観光客による日本国内の消費をインバウンド消費と言います。共同通信の記事によれば、銀座の某有力ブランドの売上のうち、インバウンド消費が30%、高いところでは50%をも占めているとか。百貨店各社においても10%以上のシェアを占めているそうです。

 

さて花産業において何がインバウンド需要としてあるかと考えた時、世界の花のクオリティやデザイン性を牽引する日本において、体験型の生け花やアレンジメント教室があると考えられます。これまでいくつかの商業施設で花育などの体験型イベントを展開し、海外からのお客様を対応した際にこの需要はあると感じました。同時に、作品をコンパクトに仕上げ、簡単に持ち帰ることができるよう便宜を図る部分が考案されていないことにも気づかされました。

今後インバウンド需要が拡大していく中、花も取り残されぬよう、何らかの提案が必要なのではないでしょうか。

 

同様に売り上げ実績を伸ばしている例をもう一つ。天丼のてんやを展開するロイヤルホールディングスが2014年12月期の決算発表を先日しました。てんやは訪日客に好評で売上を伸ばしているそうです。リーズナブルに日本の食文化を提供するサービスがあったからでしょう。

日本、東京、もっと狭めて東京のサラリーマン向けと言っていいかもしれない食文化があります。立ち食いそば、うどん、ラーメン、そしてスパゲティナポリタンです。今は大変コアな需要に支えられているかもしれませんが、これらは今後てんやの動きを見て訪日客の取り込みを図っていく動きがあるかもしれません。また訪日客は、てんやばかりでなく日本サラリーマンの生活を体験すべく、ちょっとディープな日本スタイルを利用してくるということもあるかもしれません。

おそらくは、立ち食いそばといえども驚くほど美味なところや、何かに凝ったところが出てくるでしょう。現に上野駅前のこだわりのおいしい10割蕎麦屋さんに、フォアグラエスプーマ盛りという、大変珍しいメニューが登場しています。本来、そばそのものにこだわりを持ち、老舗専門店風にそばを提供しているところが、一方で大変話題性の高い斬新なアイディアメニューを提供しているのです。こぎれいにリニューアルした外装でエキナカに展開しているところなども既にあるでしょうし、これから増えていくことも用意に想像できます。

花も訪日客の取り込みの仕組みを考える上で、これらのショップ展開は何か参考になるヒントが隠れているかもしれません。「東京の今」を知る上で、皆さんもお出かけの際にはそのようなお店を利用してみるのも面白いかと思います。何か見えてくるものがあるかもしれません。(K)

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