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寒い冬の水曜日

2014.12.17

爆弾低気圧が日本列島を覆い、全国各地で大荒れの天気となっております。

皆様のフェイスブックを拝見しますと、中国地方や九州地方でも積雪があるようで一面の銀世界の写真がアップされていたりと、12月中旬にして、早くも本格的な冬の厳しさが到来しています。

 

冬を英語でwinterといいますが、winterはインド・ヨーロッパ祖語のwed-(水)に由来しています。wed-は水(water)の語根となる言葉で(つまり、waterはwed-から派生した)、「濡れた」を意味するwetや水を使って洗うwashなどもこの語根から派生しました。

かつて、中央ヨーロッパ北部に住んでいた古代ゲルマン人とって、冬は雪と氷で大地も生活も濡れる季節。だからこそ、wed-からwinterという言葉が生まれたのでしょう。

ちなみに、水曜日のWednesdayは、ゲルマン神話の「大気と嵐の神ウォーデン」からきています。古英語ではWodnesdagと呼ばれ、意味は「ウォーデン」の日という意味です。

ウォーデンは「wod-」(荒れ狂う)からきていますが、これがそもそもwed-に由来するのかまでは不明です。いずれにしても、古代ゲルマン人にとって、冬の水曜日となれば、寒サ厳しく、天気の荒れるイメージを持っていたように思います。

ちなみに、木曜日はウォーデンの息子である雷神「トール」(Thor)の日で、Thunder Day(雷の日)を意味するThursdayが生まれました。ウォー、困りました。明日の天気は少しでも良くなりますように(神頼み~)!

 

翻って日本語の話。漢字の「冬」をよく見ると、「冫」(にすい)が下についています。これは「ヒョウ・こおり」と読み、水が氷になった様子を表しています。

他の漢字でもにすいが付くものといえば、「凍」「冷」などが思い浮かびます。「冰」で「ヒョウ」「こお・る」と読みますし、「冽」は「レツ」と読み、寒いとか冷たいの意味です。そのほか「冱」(こお・る、さえ・る))、「冴」(さえ・る、こお・る)、「凜」(リン、凍るほど寒いの意味)など、他の漢字にも共通した意味を見て取ることができます。また「冫」自体も、部首としてだけではなく、一つの漢字として「ヒョウ」「こおり」と読みます。

日本語でもやはり「冬」は、水も空気も凍てつき寒いことを意味することに由来しているのですね。

「水曜日」は水星に因むようですが、今日のこの天気では古代ゲルマン人と同様、荒れ狂うウォーデンの日かと思ってしまうくらいです。

 

雪国の方にとっては慣れていらっしゃるかもしれませんが、思いもかけないこともございますので、皆様くれぐれもお気を付けください。

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