OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

市場経由率

2016.06.30

少し前に農林水産省より、生鮮品の市場経由率最新版が発表されました。

平成25年度の金額に基づく市場経由率です。

 

花きは78.0%。

前回、大きく落とした78.8%から、さらに下落しています。

ちなみに、ご参考までにほかの生鮮品を記しますと、青果60.0%(但し国産に限れば86.0%)、水産物54.1%、食肉9.8%となっています。

 

ところで、市場経由率といえば、BREXIT(ブレグジット、英国のEU離脱)の道を自ら選んだ英国ですが、花きの国内生産は限られています。多くはオランダの卸売市場からの仕入れなので、オランダの卸売市場経由率は確実に下がるものと思われます。そのほか、生産企業から直接買付も頻繁に行われています。

National Farmer’s Unionのデータによると、1988年から2015年にかけて切り花の輸入金額は、1.22億ポンド(現在はポンドが暴落しているので、仮に1ポンド180円で計算すると、219.6億円)から2015年には6.66億ポンド(1,200億円)と5倍以上に増えています。

それだけにBREXITが英国の花業界に与える影響はかなり大きいでしょう。

BREXITで食糧自給率60%の英国の食料品価格は高くなるだろうと言われています。(記事はコチラ)

花も例外ではないと思われます。

あるいは、英国の場合は、切り花の最終販売チャネルは60%ほどがスーパーマーケット(一方、小売専門店は25%)。そのマーケットの中でもTESCOが約30%、Morrisonsが16%、Sainsbury’s14%、Marks&Spencers13%、Asda12%、Waitrose7%と、力のある大手企業が90%近くを占めています。もしかすると、これらの大手企業、もしくはそこへの納入業者は生産国と直接取引をするというケースも増えてくるかもしれません。

 

いずれにしても英国は、少なくとも生花の調達という点からいけば、険しい道を選んだと言えます。これから英国人花文化、花消費に変化があるでしょう。注目してみたいと思います。

UJ

 

 

【おまけ】

・・・というか、そのような騒動の中、英国で始まったウィンブルドンテニス大会。

現地から中継する日本のテレビ局の席に置かれるテーブル花が、いつも目を引きます。

毎年のことなのですが、「これは正しいのかな??」「完成しているのかな??」と思わせるような完成具合で、思わずニンマリしてしまいます。時には、スタジオが暑いのか、花首が垂れ下がっているところもよく見かけます。

今年のクオリティはどうかといえば、花が萎れるところまでは行きませんが、やはり「日本人(おそらく西洋でも)のデザイナーさんなら、これは作らんやろな~」なんて思わせるもので、面白すぎて、逆に興味をそそられます。

みなさまもよろしければ、ウィンブルドン中継のテーブル花にご注目くださいませ。

そして、是非日本人選手のみなさんにも併せてご注目ください!

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